CPの高い、噛んで食べる蕎麦 石臼挽き純手打そば きむら [茨城の蕎麦]
またまた茨城に出張。今週の出張はこれ一本だから忘れずに蕎麦を楽しもう。
今回選んだのは”きむら”何度も前を通りかかっていたが店の大きさが大きすぎて食指が動かなかったのだ。
(こじんまりした蕎麦屋が好みなのだ。何故なら大きい店で美味しい店は少ないから)
だがこの店、つくば市内の蕎麦屋を調べるうちに意外と人気がある事が判明した。
ならば試してみたい、というわけで行って見る事に。
店は結構広い。手前の小屋は・・・
石臼が回っている。
さあ、入ってみよう。実は開店前に到着したのだが既に開店待ちの車が。開店の頃には車は十台、ドアの前には約20人が開店を待っている。
ほー、結構人気があるんだ。
開店直後、既に満席・・・・
写真奥側と自分が座っているところは座敷。その間はテーブル席となる。
店は広く、席空間も広めなのも人気の理由かも。
そして何より嬉しいのは完全禁煙なこと。
う〜ん、水かぁ。
大きい店の蕎麦屋だと水が出される可能性が高い。蕎麦茶を期待するのは無理なのか。
品書きを確認しよう。
価格も左程高くなくCPが良いのも人気の理由かな。セイロの価格が700円前後の価格帯にあるという事は当たり外れが大きいと判断できるが、ここまで人気があるのなら”当たり”の方向なのだろう。
大盛りは特に設定は無くセイロの追加でオーダーする。
一人前はセイロが二枚。大盛りにしたい時は一枚追加する方式で最大三枚追加できるそうだ。
初めての店だからボリュームが判らない。控えめに2枚追加してみる。
4段積まれてやってきた。一枚に載る蕎麦の量は思った程多くない。
これなら5枚頼んでおけば良かったかも。
蕎麦は結構な太さがあり噛んで食べるタイプ。
早速啜ってみる。太さがあって啜り辛いが蕎麦の表面は滑らかで唇に引っかかる事は無い。
啜った瞬間から香りが立ち上がる。噛みしめるたびに蕎麦の香ばしさと甘味が口の中に広がる。
店の大きさから左程期待していなかったが、良い意味で裏切られた。
蕎麦は太さから想像される通りの噛み応え、ムッチリと弾力感も十分。
ただ蕎麦にエッジはなく、舌触りにシャープさはない。
汁はたっぷり、十分な量があるのは嬉しい。
汁が足らなくなってくるのは寂しすぎるから。
汁を口に含んでみると・・・・濃い!
二口目までは飲み込めるが、三口目になると喉が悲鳴を上げる濃さ。
甘めで重い汁だが、しっかりとした輪郭も感じさせ、単に甘い汁ではない。
蕎麦を汁に浸けて啜る、やはり太い蕎麦に濃く甘さのある汁に良く合う。
啜った瞬間、ダシの香りとコクが広がり、汁の味が引いてくるに従い蕎麦の甘味が顔を出す。
汁が蕎麦の甘味を良く引き出している。
汁を浸す量は蕎麦の半分程が一番バランスが良かった。
つまり、この蕎麦に最適の濃さの汁ということ。
薬味は葱と山葵。葱は至って普通で特段美しい訳ではない。山葵も香りは少なく瑞々しさは感じなかった。
値段を考えれば致し方ないか。
最初の一枚目は積み上げたまま啜ったが・・・やはり食べ辛い。以降は広げて順番に手繰ってゆく。
蕎麦湯は白濁しているが濃すぎずサッパリとしている。
汁を蕎麦湯で割って飲む。濃く甘い汁を蕎麦湯で割って飲むのは美味しい。
蕎麦湯で割って飲んだときに気付いたが、ダシの香りがなかなか良い。
汁だけで味わったときは汁が濃すぎて濃さの中にダシの香りが沈んでいたようだ。
成る程、開店と同時に満席になるだけの事はある。
唸るような蕎麦ではないが、CP的に十分満足できる。
しっかり噛みしめて香りを楽しむ事のできる蕎麦、そしてその蕎麦と最適なバランスで調和する汁、気軽に蕎麦を楽しむに丁度良い。
純手打そば きむら
茨城県つくば市西岡418-276
☎029-858-1508
11:30〜15:00 & 17:00〜20:00
定休日 月曜日
完全禁煙