創業昭和5年の街の蕎麦屋さん 石岡の蕎麦 丸三そば [茨城の蕎麦]
この日は茨城に出張
宿は石岡に取りました
実は石岡に来たのは初めて
チェックインを済ませたら晩御飯先を探しながら散歩をしましょう
知らない街の散歩はワクワクしますね
あっちの道からこっちの道へ、気ままに彷徨いながら良さげなお店を探しますが。。。。この商店街、丁度この曜日が定休日のようで殆どが閉まっていました//orz
この街、レトロな種物がいっぱいあります
調べてみると昭和4年の大火の後、看板建築や土蔵造りの建物が建てられ今に残っているそう
昭和初期レトロの独特な街並みの景観にちょっとタイムスリップした気分
今回は晩御飯に行きがてらの散歩ということであまり彼方此方歩かなかったのですが、この街で昭和レトロな建物を求めてじっくり散歩するのも面白いかも
レトロな喫茶店や洋食店も見つかるでしょうし、そこでプリンアラモードとかナポリタンとかを食べたいな
ミルクセーキなんかもいいね
レトロな蕎麦屋さんも発見
縦格子の数寄屋風の木造二階建て
燈籠がなかなか雰囲気があります
入ってみたかったのですが暖簾は出てなくて此処も定休日のようでした
残念・・・
駅前の商店街に食事のできそうなところは見当たらず、諦めて国道まで出ようかと思い始めた頃・・・灯のある蕎麦屋さんを発見
出前用のカブが店前に並び、いかにも街の蕎麦屋さん的雰囲気です
シートが破れたまま使っているのも渋い
道具として使いまくっている感たっぷり^^
この雰囲気に蕎麦よりも”蕎麦屋のカツ丼” が食べたくなりました
入店
店内はテーブル席とこあがりがあり、全部で24席
TVが街の蕎麦屋さんな雰囲気を醸し出しています
店内が完全禁煙なのは時代の流れ
茶は緑茶
まぁ、この雰囲気に合っているということで^^;
まずは品書きを確認しましょう
一枚に纏めてあるのはいいけれど、模様のせいかちょっと見辛い
見ていると頭が痛くなってきてじっくり眺める気になれません
柄無しにして欲しいなぁ
このお店、創業90年なんですねぇ@@;)
1930年創業って・・・昭和5年
昭和五年から続く街の蕎麦屋さん、こりゃ期待しちゃいます
蕎麦屋のカツ丼が食べたくなってお店に入りましたが、やはり蕎麦も食べたい
常陸秋蕎麦ですからね
もりで560円と、リーズナブルな部類
とは言え口がすっかりカツ丼になってしまっていますからカツ丼も食べたい
でもカツ丼とモリを頼むのはちょっと気が引けます
新コロナこと武漢肺炎の緊急事態宣言でジムは休み
すっかり運動不足な状態でそうそう食べる訳にもいきません
それでは・・・セットならいいかな
盛り蕎麦とカツ丼のセット物を探すと”もり付カツ丼”を発見
これが要求にマッチしていますが、でも蕎麦が少ないのがね
やはり蕎麦好きだから蕎麦がハーフサイズじゃ気に入りません
逆に蕎麦がフルサイズでカツ丼がミニなのがいいな・・・・探すと
ちゃんとあるんだ^^
流石創業90年、伊達に老舗じゃないですね
顧客の細かな要求にちゃんと答えがあるのが素晴らしい
ミニ弓豚カツ丼セットにしましょう
弓豚って何だろうと思ってたら別に単体で弓豚のメニューがありました(弓豚推しだったのね^^)
この豚、茨城は石岡の豚なのだそう
ミニ弓豚カツ丼セットをオーダーした後はのんびり待ちます
店内を見回すと面白いものがありました
昔の品書き表です
流石に先の大戦以前のものは無かったですが自分が生まれる前のものもあって興味深い
昭和30年は”もり”は30円だったのですね
”ざる” が45円でもりとざるの価格差が結構大きいような
差は1.5倍もありますから
海苔がそんなにも高かったのでしょうか
でも花巻は40円だし・・・・謎です
品書きがお店の名前じゃなく石岡蕎麦商組合というのが時代なのでしょうね
今の時代だったら・・・・カルテル^^;
昭和37年は”もり”が35円で”ざる”が50円
鍋焼きうどんがメニューから消されているのは何故だろう
あまり売れなかったのかな
花巻も消されてしまっているのは残念
たぬきは残留なのにきつねは戦力外通告なんだ・・・・きつね、美味しいのに
自分はたぬきより好きだなぁ
昭和も40年になると流石に石岡蕎麦商組合名じゃなくお店名前になっていますね
品書き表がお店の名前になると掲載する品もお店で選べるということなのでしょうか、品数が少なくなっています
”もり”は70円で”ざる”が100円
値が上がるたびに”もり”と”ざる”の差が少なくなってきているような
今は”もり”が560円で”ざる”が610円、その差1.09倍
ミニ弓豚カツ丼セットの到着
蕎麦は断面がスクエアな細打ち
表面は艶やかで星はありません
エッジは若干甘いかな
気取らない感じの街の蕎麦屋さん的蕎麦
まずは蕎麦のみで手繰ります
啜った瞬間から香り立つ感じは無いですが、噛めば蕎麦の甘みを感じます
喉越しはまずまず
唇の滑りは若干の抵抗を感じますが力を入れれば大丈夫
噛み応えもまずまず心地よし
次に汁を味わいます
創業から変わらぬ味だそう
最初にやや甘さを感じますが、その後で出汁の香り
旨味の厚みもしっかりあります
蕎麦を汁に浸けて啜ります
出汁の香りが広がった後で徐々に感じる蕎麦の甘み
汁の蕎麦との相性は良好
蕎麦の半量を浸けるぐらいが一番蕎麦の甘みと香りを引き出せました
薬味はオーソドックスに山葵と葱
山葵は瑞々しく香り良し
そしてカツ丼へ
ふんわりと香る三つ葉が嬉しい
卵は硬めでしっかりとじてあります
まずは卵とご飯を口の中へ
出汁の効いた汁が染みたご飯と卵のアンサンブルが優しげに口の中で響きます
玉ねぎの甘みとカツの油のコクが合わさっって旨味が押し寄せ至福のひととき
次はカツを頬張ります
汁の染みた衣の旨さ、何とも言えません
脂身の濃厚な旨味が口いっぱいに広がって至高のひととき
柔らかで旨味たっぷりな豚肉、卵でとじたカツ丼を最初に考えた人って素晴らし過ぎます
その旨さが染みたご飯は硬めの好みな炊き方
丼物のご飯はこうでなくっちゃね
これこそ蕎麦屋のカツ丼、このしみじみした美味しさ
これを食べたらやってもいない事も自供してしまいそう^^;
蕎麦湯も到着
あっさりしたタイプの蕎麦湯
残った汁を割っていただきます
丸三そば
0299-22-2221
茨城県石岡市国府3-4-10
11:00~20:00
定休日 日曜日