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居酒屋寄席 横浜西口狸小路 第18回はな家寄席 [日常のなかで(Diary)]

大阪王将で”弾む焼き豚 いつかの初恋オムライス”を食べた日のこと
ギトギトな中華なオムライスの余韻を感じながら東横線に乗って横浜へ


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向かった先は横浜西口の昭和の雰囲気が香る狸小路


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狸小路にある昭和22年からのおでん屋さん”はな家”で居酒屋寄席が開催されるのです
SSブロガーのよーちゃんさんとまこさんも合流 


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2Fの客席が寄席会場
テーブルを片付けて高座が作られます 
この日は第18回はな家寄席 雷門音助独演会
木戸銭は2000円、寄席の後の懇親会費は2500円
この日の演目は”時そば””小言幸兵衛”そして中入りを挟んで”不動坊”


<時そば>

夜鷹そばとも呼ばれた、屋台の二八そば屋
冬の寒い夜、屋台に飛び込んできた男
「おうッ、何ができる? 花巻にしっぽく? しっぽくしとつこしらいてくんねえ 寒いなぁ」
「今夜はたいへんお寒うございます」
「どうでえ商売は? いけねえか? まあ、アキネエってえぐらいだから、飽きずにやんなきゃいけねえ」
「看板のこれ、的か? 的に矢が刺さってるな、当たり矢で縁起がいい」
と最初から調子がいい
「お待ちどうさま」
「おっ、あつらえが早い、いいねぇ すっと出てくるのは俺のような気短な者には嬉しいね、箸を・・・・おぉ、割り箸を使っていて清潔だ、いい丼を使っている、蕎麦は器で喰わすって多少蕎麦がよくなくても器が良ければ美味いとなるもんだ いや、気分悪くしないでくんねぇ お前んとこの蕎麦が美味く無いって言ってるんじゃ無い 蕎麦がよくったって器が悪かったら興ざめだって言いたかっただけさ 蕎麦をいただくぜ・・・・ズズッ、美味いねぇ 鰹節をおごっていてダシがいい、そばは細くて腰があって、これぞ蕎麦だな ほらあるだろう、うどんか何だかわからないどぶっとい蕎麦、ありゃダメだ 竹輪は本物の竹輪だねぇ ほら、よくあるだろ 竹輪って言いながら竹輪の形の麩が入っているやつ ありゃいけないね 口の中に入れたら溶けちまう 竹輪が厚く切ってあって嬉しいね こんなに厚く切ってお前んとこ利益あるのかい いや、嬉しねぇ・・・・」
と、歯の浮くような世辞をとうとうと並べ立てながら手繰る
食い終わると
「実は脇でまずいそばを食っちゃった おまえのを口直しにやったんだ 一杯で勘弁しねえ いくらだい?」
「十六文で」
「小銭でいいかい? 小銭は間違えるといけねえ 手ェ出しねえ それ、一つ二つ三つ四つ五つ六つ七つ八つ、今、何どきだい?」
「九ツで」
「とお、十一、十二・・・」
と払って、すーっと行ってしまった
これを一部始終ぼぉーっと見ていた男、よく喋って食い逃げでもするかと思いきや勘定までちゃんと払って拍子抜け
「あんちきしょう、よくしゃべりやがったな はなからしまいまで世辞ィ使ってやがら 値段だって聞くことねえ 十六文と決まってるんだから それにしても、変なところで時刻を聞きやがった、あれじゃあ間違えちまう」
と、何回も指を折って
「・・・・七つ、八つ、何どきだい、九ツで・・・・・???、まてよ・・・七つ、八つ、何どきだい、九ツで」
とやって気がついた
「あっ、あいつ何刻だい、九ツで、ここで一文かすりゃあがった うーん、うめえことやったな」
自分もやってみたくなった
翌日、同じような時間にすればいいものを待ちきれずに早い時刻にそば屋を捕まえた
「しっぽくしとつこしらいてくんねえ 寒いなぁ」
「へえ、今夜はだいぶ暖かで」
「ああ、そうだ 寒いのはゆんべだ どうでえ商売は?」
「おかげさまでこのところいっぱい売れていまして」
「逆らうね・・・・お前んとこの看板お的な、的に矢が・・・・当たってねえな?なぜ当たってないんだ」
「手前どもは食べ物商売 当たってはいけませんからハズしています」
「ああ、成る程ね・・・・どうでもいいけど、蕎麦が遅いねえ まあ、オレは気が長えからいいや・・・・おっ、できたか、感心に割り箸を・・・割ってあるね、手間なくていいや いい丼だ・・・まんべんなく欠けてるよ 鋸に使えらあ  まぁいいか 蕎麦をいただこうか いい香りだ、鰹節をおごって・・・ズズッ・・・ぶあっ、塩っからい 蕎麦は・・・太いな、ウドンかい、これ まあ、食いでがあっていいや ずいぶんグチャグチャしてるね茹ですぎじゃないのか 消化がいいからいいか 竹輪は厚くって・・・あれ?竹輪無いね おめえんとこ、竹輪使ってあるの? 使っているって? ・・・ありゃ、あったよ 丼にひっついていてわからなかったよ 薄いねぇこりゃ 向こうが透けて見えらあ 月なんか見たら風流でいいか いくらだい?」
「十六文で」
「小銭でいいかい? 小銭は間違えるといけねえ 手を出しねえ それ、一つ二つ三つ四つ五つ六つ七つ八つ、今、何どきだい?」
「四ツで」
「五つ六つ七つ八つ・・・」


<小言幸兵衛>

麻布古川町に小言を言う事を生き甲斐にしている大家の田中幸兵衛さん、人よんで小言幸兵衛さんが住んでいた
毎朝長屋を一回りして小言を言っている
今朝も長屋を回って帰って来ると、お婆さんに小言を連発
しまいには猫にまで、寝てばかりいないで鼠でもとれと説教しだす始末
そこに表店(おもてだな)の貸し店を借りたいと豆腐屋が入ってきた
口の利き方が悪いと小言を言い、なかなか本筋に入っていかない
豆腐屋さん、家族のことを訊かれ
女房がいる、餓鬼なんてものは汚いから、おかげさまでそんなのは一匹もいない
と、胸を張って言うので、さあ幸兵衛は納まらない
子供の出来ない女房を持っているくらいなら、出来そうな女房を世話するから、今の女房と別れてしまえ、と言う始末
豆腐屋さん、カンカンに怒って声を荒げ、のろけを言って帰っていった

次に来たのは仕立屋さん
仕立屋さんは前の豆腐屋さんと違ってバカ丁寧な腰の低い人だった
幸兵衛さんも喜んでお茶や、羊羹を出して歓待した
家族のことを訊かれた仕立屋さん
息子は二十歳で腕も立ち、私に似ず器量もいい
と答えた辺りから風向きが変わった
息子が独り者と聞いた幸兵衛さん「店は貸せない、心中が出るから」
「心中が出ますか?」
「出るとも 筋向こうの古着屋があって、そこの一人娘がお花 今年十九で、麻布小町と評判の器量良し おまえのせがれはずうずうしい野郎だから、すぐ目をつけて、古着屋夫婦の留守に上がり込んで、いつしかいい仲になる これはくっつくな、きっと 女性は受け身、その内お腹がふくれてくる 隠してはおけないから涙ながらに白状する そうすると両方の家が大騒ぎだ」
「あの~、まだ引っ越してきていないのですが」
「出来てしまったのだから仕方ない、向こうは一人娘、息子をやってしまいな」
「それは出来ません 家も一人息子ですから・・・それでは嫁にいただきましょう」
「もらうことばっかり考えている、欲張りめ 一人息子に一人娘、婿にもやれなければ嫁にもやれない そのように両方の親が反対していれば生木を裂くようなもの、心中するな」
「こうなると心中になるんですか~ でも、まだ引越して来ていないんですが・・・」
話しながら芝居に入り込む幸兵衛さん
「心中となると舞台が開くな 幕が開いて大家、俺だが出てきて長屋連中を連れて、『迷子や~~い』と探し歩くな 舞台が変わって洲崎堤、二人は心中の道行き お花がお前の息子の名を呼ぶが・・・ところで名前はなんという」
「出淵木太左衛門」
「でぶち もくたざえもん?流行らない名だな 仕方がない『そこにいるのはお花じゃないか』、『そう言うお前は、もくたざえもんさん・・・』だらしなくて、いけね~や・・・
本舞台七三でにやけた白塗りのおまえのせがれが『・・・七つの鐘を六つ聞いて、残る一つは未来に土産 覚悟はよいか』『うれしゅうござんす』『南無阿弥陀仏』・・・そういえばおまえのとこの宗旨は? 法華だぁ? 心中ものには似合わないなぁ あれは『南無阿弥陀仏』ってやるからしっくり来るんだ 『南無妙法蓮華経』じゃ賑やかすぎて情緒がないな でもまぁ出来ないことはない 
『覚悟はよいか』『うれしゅうござんす』『南無妙法蓮華経』・・・婆さん、古着屋の宗旨は何だったっけ? えっ?真言宗? となると・・・
『覚悟はよいか』『うれしゅうござんす』『南無妙法蓮華経』『おん あびらうんけん ばさらだとばん おん あびらうんけん ばさらだとばん~』・・・・これじゃ、心中にならない」


<不動坊>

噺家や講釈師など芸人のことを昔は「遊芸稼人」と言ったさそうです
それがある時期から「技芸士」と名前が変わりました
それと同時に鑑札が貰えるようになったとか
鑑札が無かったら営業ができなかったそうです
「遊芸稼人」から「技芸士」に名前が変わって税金が倍になったそうで
今も昔もお上のやることには、変わりはございません

「利吉さん、いてるか?」と、大家さんがやってきた
「これは大家さん、わざわざこんな汚いとこへ来てもぉて・・・」
「これ、そぉ「汚い汚い」言ぃないな こらわしのうちやがな」
「違いおまへん で、何ぞご用で?」
大家は利吉が働き者で、いつ来てみても手を遊ばしてるといことがないことを褒める
この長屋には寡が四人いてるが、利吉以外の三人は働きもせず考えることは遊ぶことばかりロクなやつが一人もいないとぼやく
「おまはんはコツコツ仕事をして貯めた金を、近頃ではあっちゃこっちゃへ融通してるそぉななぁ それも高い利ぃを取らんと 助かってる人が大勢あるっちゅう話やが だいぶに残したんやろ? 貯めたんやろ? 隠さんでもえぇがな、誰も貸せっちゅうんやないがな しかし人間といぅものは金ができたさかいそれでえぇといぅもんでもない 持つもん持たんことには世間が馬鹿にしよる でや、このあたりで嫁を取る気はないか?」
「親戚や知り合いからもちょいちょい言われまんねんけど、死んだ親父が言ぅてました「嫁とお仏壇は持ち急ぎするもんやない」気に入らんさかいちゅうて、ちょいちょい取り替える訳にいきまへんさかいなぁ」と利吉
(落語の途中ですが、さる1号、この部分を聴きながらそりゃ違うと・・・ 嫁を持ち急ぎはしなかったけれど取り替えたいーー;)

おしゃべりで口の軽い女は嫌だという利吉さんに大家は自分が世話をしようという女ごだから間違いはないという
しかも長屋の女だという
「この長屋の女はみな、ドしゃべりばっかりでっせ  もの言わず・・・戸口の糊屋のお婆(ば)んでっか? 殺生ょ~やがな、あれ七十二ぃや」
「誰がお婆さんを世話しょ~ちゅうねん お前もよぉ知ってる不動坊火焔の女房、お滝さんや」
「帰っとくなはれ そぉでっしゃないか、朝からヤモメなぶりに来んといとくなはれ あんた今言ぃなはったやろ「不動坊火焔の女房お滝」お滝さんには不動坊火焔といぅ亭主がいてまっしゃないか」
その不動坊火焔は講釈師なのだが、大家が言うには九州に巡業に出かけ、帰りにもう一儲けと山陰筋を細く巡業しながら帰り道についたが、これが広島の宿では散々の不入り、持ち金も無くなりどうにもこうにも動きが取れなくなってしまった時に弱り目に祟り目といやつで流行病を患らってコロッと死んでしまった
死骸は宿屋の方で片付けて、宿銭に医者代に葬式代三十五円といぅ借金ができたと

「お滝さんがわしのところへ相談に来て言ぅのには、腐っても芸人の端くれでおます 箪笥の中に衣装の三枚や五枚はおます その着物と道具を売り払ろたかて三十や五十の金はできますが、それを返してしもたんではあと裸で暮らさんならん まだわたしも老い朽ちた身やなし、三十五円のお金を結納代わりに誰ぞもろてくれる人があったら、どこぞへ縁付きたい」と、こない言ぅね 相手はお滝さんや、もらう気ぃあるか?」
「お滝さん・・・、ありがたいなぁ お滝さんやったらず~ッと前から惚れてたんや
お滝さんね あれ、俺のかみさんなんですよ あんまり綺麗でくやしいから、今はちょっと不動坊に貸してやってるんだーって、思ってて だから、お滝さんホントは俺のかみさんなんですよ!」(なんだか一歩間違えるとストーカーのような:さる1号談)

「人の女房にず~ッと前から惚れたりしたらややこしぃで・・・・借金の三十五円も出したってくれるか?」
「お滝さんは俺のかみさんなんですから、借金も一緒にもらいますよ むしろ、働き甲斐があるってもんだ!」(男前だねぇ:さる1号談)
そんな訳で大家はこの縁談を進めることにした
喜ぶ利吉、いっそのことお滝さんに今夜から来てもらいたいと言う
大家は猫の子もらうようなわけとは違うと言うものの、根負け
お滝さんが良いと言えば連れてくると言ってくれた
「そぉなるとお前、今晩花婿やで、風呂に入って綺麗にしなきゃいけない
そこらも綺麗ぇに掃除して「乞食も身祝い」ちゅうことがあるさかい、尾頭の付いたんと酸い酒の一合も用意しときなはれ 今夜連れてくるさかいあんじょ~しときや」
大家はお滝さんのところに向かった
残された利吉さん、風呂に行くことにしたが、舞い上がってしまいやることが無茶苦茶
風呂行くのに鉄瓶下げて出ようとしたり、戸締りに内らからカンヌキ掛けて出られなくなってしまったり
でもなんとか風呂屋に行った
湯船の中でも舞い上がっている利吉さん

「お滝さん来たら、どない呼んだろかいなぁ・・・おい、お滝「まぁ、今まで朝晩お滝さんちゅうてて、自分の女房になったとたんにお滝、こんな薄情な人やとは思わなんだわ」てなことになったら具合悪いし、どない言ぅたろかいなぁ
お滝さん、縁あって今夜こぉしてうちへ来てもらいましたけど、不動坊の先生さえ生きててくれはったら、こんなとこへ嫁入りして来んでもえぇもんを
それもわずか三十五円といぅ金のために、嫌な男に身を任さんならんとは、ホンに金が敵の世の中やなぁ と思たはりまっしゃろなぁ けど、それではちょっと水臭いやないか そぉでっしゃろ、おい、お滝!」

大きな声で独り言、周りから気味悪がられる
終いには芝居がかってしまいお滝さん役で女形にもなって熱演

「そりゃわたしじゃとて、不動坊火焔といぅ遊芸稼ぎ人を亭主に持っておりますと、上ベは派手なよぉでも、夏は夏がれ冬は冬がれ、芸人の息するときはわずかしかありゃいたしまへん 同じ所帯の苦労するのなら、いっそ堅気のお方と苦労がしてみたいと思ぉとりましたが、利吉っつぁん、この長屋にはあんたを入れてヤモメが四ったりいたはりますが、あんたを除けたほかの三人はロクな人が一人もいたはりゃしまへん
漉き直し屋の徳さんはワニ皮の瓢箪みたいな顔したはります カモジ鹿の子活け洗いの裕さんは鹿の子の裏みたいな顔で、東西屋の新さんは商売柄とはいぃながら、大きな太鼓を腹へ掛けて町中をドンガン・ドンガン歩いたはりますけど、家ん中はヒ~フル・ヒ~フル節季の払いもさっぱり、泥海ちゃんぽんでおますわいな
そこへくると利吉っつぁん、あんたはお金があって男前で程がよぉて親切で、ホンに女ごと産まれたからは、こんな殿御と添いぶしのぉ、身は姫御前のォ~♪」

「おいおい見なされ この人湯の中で浄瑠璃やってまっせ」

「日ごろ念じた甲斐あって、今宵こぉして来たからは、あんたに任した体じゃもの、どぉなと信濃の善光寺さんは、こないだから阿弥陀池でご開帳があったやないかいなぁ~」ドッボ~~ン!

「はまってますわ、ちょっと上げたげなはれ」

大騒ぎの後、利吉さんは帰っていった
この熱演を湯船の隅で見ていたのが徳さん
もう怒ったの怒らんの 体も拭かんとそのまま帰ってまいりますと、ヤモメ連中呼び集めます

「今、風呂行てたらな、風呂の中で一人で泣いたり笑ろたりしてるケッタイな男がおるねん よぉ見たら金貸しの利吉やぬかしてること聞ぃたらアイツ不動坊火焔とこのお滝さんな、後家になったろ で、大家の勧めであいつとに嫁に行くそうだ 腹たつやろ しかもな、アイツ風呂の中で俺たちの悪口も言いよったんや この長屋にはあいつを入れてヤモメが四ったりいてる、あいつ除けたほかの三人はロクなやつが一人もいよらん 漉き直し屋の徳の顔はワニ皮の瓢箪や お前らのこともこんなふうに言っとったで・・・・・」と、徳さん
悪口に腹を立てた三人、密かに狙っていたお滝さんを取られた嫉妬もあってあだ討ちをすることにした

俺に思惑がある、と徳さん
「不動坊火焔が死んでまだ四十九日も経たんうちによそへ嫁に行くやっちゃ、行くほぉももらうほぉもあんまりえぇ気やないわい そこを付け込んで、今夜不動坊の幽霊を出したろと思うねん 「わしが死んですぐによそへ嫁入りとはあんまり胴欲な、それが恨めしぃて浮かべん 二人とも髪下ろして坊主になれ」って言って頭をクルクルッと丸めさして、明くる朝、その坊主頭見てみなして笑おっちゅうのんどや? 幽霊役は誰がやるかって? この裏に軽田道斎といぅ不動坊と同商売の講釈師が住んでよんねんけど、こいつが不動坊が旅してるあいだにお滝さん口説いてボ~ンと弾かれてるムカつきがここにあるさかい、これ、煽ったったらきっとやりよる 新さん、すまんけど太鼓持ってきてんか 幽霊出るときドロドロドロと叩いてくれ それから、裕さん、幽霊火をたきたいと思うんでアルコール買ぉてきてんか あとはわしがあんじょ~するさかい、頼んだで」

悪い相談といぅものはすぐまとまりますもんで、日が暮れになりますとみな集まって来てた
寒い夜で白いものもちらちらと降ってくる
このまま本降りになりそうな気配だ
寒い中、皆利吉の家の屋根に登った 中の様子を伺うと利吉とお滝さんが仲良く話をしていて悔しさ倍増

「先生(講釈師のこと)、ここにサラシがおまんねんけど、サラシって言っても手頃なのが無かったから褌繋いだサラシですから丈夫でおます これで胴くくりさしてもらいますわ そこが天窓でっしゃろ、そっからず~ッとぶら下がって降りてもらいます・・・・しっかり結びましたぜ 丈夫なもんだす ほな、下ろしまっせ・・・・ヨットセェ」
「裕公、幽霊火持ってこい、アルコールのことや ん? なんや蓋もせんと こんなもんフタしとかんと気ぃ抜けてしまうやない ん? 出ぇへんなぁ?」
どこで買ぉてきたんやと訊くと角の饅頭屋で買ったと言う
アルコールと聞いてアンコロと間違えたらしい
「アルコールとアンコロを間違うか? ほんでまた、どこぞの世界にビン持ってアンコロ買いに行くやついてる?」
「饅頭屋のおっさんも言ぅてたわ「詰めにくい」
「当たり前や このボケ、カス、ヒョウタン」
「そらわいはアホじゃ、アホやさかいこの雪降るのんに他人の家の屋根上がって、こんなことしてるんやないか お前もあんまりカシコ無いぞ、お前がアホかわいがアホか利吉起こして聞くか?」
と、屋根の上で大騒ぎ
たまらないのが宙ぶらりんな講釈師、この体、上げるか下げるかどっちかしてもらわんと、サラシが腹に食い込で・・・と訴える
幽霊火は諦めて太鼓をドロドロドロと叩き幽霊を下げていった

「うらめしぃ~、迷ぉて出たぁ~ 不動坊火焔の幽霊じゃぁ わしが死んですぐによそへ嫁入りとはあんまり胴欲な それが恨めしゅ~て浮かべん 二人とも髪を下ろして坊主になれ~」
その声を聞いて様子を見にきた利吉さん
「ほぉ、あんた不動坊の幽霊でっか けどわたしら恨まれるよぉなことした覚えおまへんねや そぉでっしゃないか、そらあんたが生きてる間にわたしとお滝さんがおかしな仲になったちゅうんなら話は別や あんたが死んだあとでちゃ~んとした仲人を立ててもぉた嫁はんですわ 
それにや、おまはんが残した三十五円といぅ借金は、いったい誰が払ろたと思てんねん?」
「えっ?そんなん聞ぃとりまへんので・・・すんまへん 恨めしぃ~」
「ケッタイな幽霊やなぁ お前も十万億土ちゅう遠いとこからやって来て素手で帰るわけにいかんやろ、折角来たんやさかい十円持って退散しなはれ」
「十円……? 十円では恨めしぃ」
「幽霊が駆け引きすな ほなもぉ十円足そ、二十円で手ぇ打ち」
「二十円!上に三人、わしを入れて四人、ひとり頭五円・・・手ぇ打たしてもらいます 幾久しゅ~お睦まじゅ~♪ 四海浪静かぁにぃ~」

何やようわからんが二十円で手ぇ打ってきよったで 引き上げたれ、引き上げたれ・・・と幽霊を引き上げる屋根の上の三人
下ろししなはそっと下ろしたんで良かったんですが、グ~ッと上げたものですからサラシの結び目が天窓の隅へ引っかかってブツッ!
幽霊そのまま下へドス~ン! 屋根の上の三人、屋根から落ちて往来へゴロゴロゴロ~ッ!
「お滝さん、恐がることおまへん 向こぉのほぉで「痛たぁ、う~ん」言いよった あんなこと言ぅ幽霊があるやろか、わたい見てきまっさかい灯りかしとくなはれ・・・コラッ、誰や」
「本日はお日柄もよろしく・・・」と幽霊
「何ぬかしとるねん。何もんやお前?」
「隣り裏に住んでおります軽田道斎といぅ講釈師で」
「講釈師? 講釈師が幽霊の真似して金取ったりするのんか?」

「へぇ、幽霊稼ぎ人でおます」 


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寄席が終わったら懇親会

2Fの寄席会場を居酒屋に戻すので一旦外で待機
準備ができたら乾杯〜♪

( ・∀・)っ凵凵c(・∀・ ) カンパーイ  

ごきゅごきゅ(´c◇ゞ ぷはぁ(^o^)□ おかわり(^-^)_□


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玉子がある、嬉しいねぇ♪

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ここの煮込み、美味しいんだよね  

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さて次は何にしようかな


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日本酒、桜の舞に切り替えます 
日本酒飲むと電車を乗り過ごしてしまうので注意が必要なのですが、横浜で飲む時は大丈夫
寝る前に降りる駅に着くからね
尤もこの日はコルセットでガシガシに締め込んでいたのであまり食べられなかったし乗り過ごしが心配になる程飲めなかったけれど 


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玉子サンドは開いて中をチェック
某コンビニとは違います^^;  


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飲んだ後は甘いもの〜♪
まこさんとよーちゃんさんと一緒に行ったのはCafe La Mille
コルセットでガシガシに締め付けていても別腹は発動できるんだね
別腹ってどういう構造なんだろう^^;  


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まず現物チェックをしてから入店  


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さてさて何にしようかな 


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当然ケーキセット 


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自分はモンブラン
秋だからね  


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飲み物は皆紅茶でした  


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見た目通りの味^^
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