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大雨の日の落語会 横浜西口・狸小路 はな家寄席 [日常のなかで(Diary)]

13日の土曜日、この日は午後から大雨
春雷も派手に鳴り響いています
そんななか向かった先は横浜西口にある昭和が香る狸小路


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新しい駅ビルができてからアクセスは一段と楽になりました
JR横浜タワーの出口の真前が狸小路
狸小路の小径に屋根があったら大雨でも傘はいらないんじゃないかな 

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今日は狸小路のおでん屋さん、はな家で第19回はな家寄席が開催されるのです
今回は瀧川鯉丸さんと金原亭小駒さんの二人会
木戸銭は2500円、飲みホの懇親会も2500円


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13時半開場で13時半に行きましたが、人気の壁際席は残り一席
なんとかGET
居酒屋の2階席を使っての寄席ですから椅子に背凭れが無いのです
疲れるから凭れたい
で、壁際が人気に 
14時、定刻通り開演
雨音がめっちゃ大きく噺家さんの声も負けじと大きくなります


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<今明竹> 瀧川鯉丸さん

ある日、松公が店番をしていると、不意に雨が降ってきて一人の男が雨宿りに寄ってくる
男に「軒を貸してくれ」と言われ、「屋根の軒を持って行かれる!」と勘違いした松公、慌てて代わりに傘を貸してやった
そのことを聞いた叔父さん、松公の勘違いとは思わず、親切と思って褒めるが、松公が貸したのが自分が買ったばかりの高級な蛇の目傘だと知ってあ然
その上、相手の男が何処の誰かも分からない通りすがりと知ってあきれかえる
「そういう時は、傘はみんな使い尽くして、バラバラになって使い物にならないから、焚き付けにするので物置へ放り込んであると断るんだ」
叔父さんがお説教して奥へ引っ込むと、今度は向かいの家の人が「鼠が暴れて困るのでお宅の猫をお借りしたい」と言ってきた
松公、「猫はバラバラなって使い物になりませんから焚き付けに・・・」
後からそれを知った叔父さん、頭を抱えて叱る
「猫なら『さかりがついてとんと家に帰らなかったが、久しぶりに戻ったと思ったら、腹をくだして、そそうがあってはならないから、マタタビを嘗めさして寝かしてある』と言うんだ」
次にやってきたのは出入りのお店である大和屋の番頭さんで、「旦那様(叔父さん)に鑑定(骨董品の目利き)を依頼しに来た」と言う
松公、「家にも旦那が一匹いましたが、さかりがついてとんと家に帰りませんで・・・」
後からこれを聞いた叔父さん、びっくり仰天して大和屋にすっ飛んでいく
そこへまた一人の男がやってきた
上方者らしいが、開口一番、

「わて、中橋の加賀屋佐吉方から参じました。先度、仲買の弥市の取次ぎました道具七品のうち、祐乗、光乗、宗乗三作の三所物。並びに備前長船の則光、 四分一ごしらえ横谷宗岷小柄付きの脇差、柄前はな、旦那はんが古鉄刀木と言やはっとりましたが、やっぱりありゃ埋もれ木じゃそうにな、木ぃが違うておりまっさかいなあ、念のため、ちょっとお断り申します 次は、のんこの茶碗 黄檗山金明竹、ずんどうの花活け 古池や蛙飛び込む水の音と申します、あれは、風羅坊正筆の掛け物で 沢庵、木庵、隠元禅師はりまぜの小屏風、あの屏風はなあ、もし、わての旦那の檀那寺が、兵庫におましてな、この兵庫の坊主の好みまする屏風じゃによって、かようお伝え願います」(この部分はメッチャ早口で所々しか聴き取れません 演者としては聴き取らせるようなレベルだとダメだそうで、なおかつある一言は解るようにしないといけないとか)

と、ここまで一息に用事の口上を述べ立てた
松公は意味が分からず呆気にとられていたが、面白がって「もういっぺん言っておくれ」と頼む
上方者の使いも律儀な奴で、またも口上を述べ立てるが、何しろ相手は松公であるから、意味もわからず早口を面白がるだけで何度も言わせる
騒いでいるとようやくおかみさんがそれに気づき、松公の代わりに話を聞こうとするが、何しろ骨董符丁だらけの早口な上方弁、やはり何を言っているのかわからない
結局同じ話を何度もさせられた上方者は、疲れてクタクタになってしまい
嫌になってさっさと言うだけ言って帰ってしまった
さて、何のことだったのだろうとおかみさんが首をひねっていると叔父さんが帰ってきた
誰か来なかったかと訊かれ、さっきの『上方弁』の話をしようとするが、わからない人間に報告されて内容がわかるはずもない

「仲買の弥市が気がふれて、遊女が孝女で、掃除が好きで、千ゾや万ゾと遊んで、終いにずん胴斬りにしちゃったんです 小遣いがないから捕まらなくて、隠元豆に沢庵ばっかり食べて、いくら食べてものんこのしゃあ。それで備前の国に親船で行こうとしたら、兵庫へ着いちゃって、そこに坊さんがいて、周りに屏風を立てまわして、中で坊さんと寝たんです」
「色情狂か? 全然分からないな。どこか一か所でも、はっきり覚えているところは無いのか?」
「えーと・・・・確か、古池に飛び込んだとか」
「飛び込んだァ!? あいつには道具七品が預けてあるんだが、どうなった!?  誰か買ったのか?」
「いいえ、買わず(蛙)・・・」

(≧∇≦)アハハッ




<穴蔵(穴泥)> 
金原亭小駒さん

暮れも押し詰まって、金の算段に出かけたが手ぶらで亭主が帰ってきた
たった3両が工面出来ないのかと「豆腐の角に頭をぶつけて死んでおしまい」と罵られ、喧嘩して家を飛び出した
だがその算段は出来る訳はなく、夜寒の町をすきっ腹をかかえてあてもなく歩いていると立派な蔵が有る商家の庭先に出た
バタンバタンと音がして、見ると裏木戸が開いている
物騒だから教えてあげようと中に入ると、祝い事でもあったのか座敷には酒と料理が片づけられずに残っている
あまりの空腹に背に腹は代えられないと男は残り物と冷酒をがつがつと飲み食いし始めた
酒の勢いでだんだん大胆になってきた男は、「酒飲めばいつか心も春めいて借金取り(鳥)もうぐいすの声」、なんて都々逸なんか歌いながら一人酒盛りで盛り上がっている
誰もいないなんて不用心なといいながら飲んでいると、やっと一人歩きができる程の子供が屏風の影から顔を見せた
その子供をあやしながら後ずさりしていると踏み板がちゃんとハマっていなかったのか穴蔵に落ちてしまった
座敷に戻って来たこの家の旦那、穴蔵の底で男が「こんなところに突き落したのは誰だ!」、なんてわめきちらしているのでびっくり、泥部が落っこちたと思った
だが孫の誕生日の祝の席なので縄付きを出すのは縁起が悪いと鳶の頭を呼びにやった

あいにく頭は出かけて居ず、留守番の”平公”が駆けつけてくれた
「あっしの背中はこっちが上り龍でこっちが下り龍、泥棒なんか怖くはないし、ふんじばって叩き出してやる」と自慢し、逃がしてしまって惜しいことをしたなどと言って泥棒はもう逃げたものと思い込んでいる
「子供のお祝いの日だから縄付きは出したくない、お前さんが中に入って泥棒を抱き上げて欲しい」と旦那に言われて途端に尻込みしだした
「えぇ? まだ、中に居るんですかぃ・・・・(穴蔵にに向かって)これから降りていくからなッ」
泥棒にされてしまった男も「降りて来い ふくろっぱり(ふくろはぎ)を食い千切るからな」と牙をむいている
平公は「旦那、ここは柔らかいから・・・」と、上り龍も下り龍も見かけに寄らず、からっきし意気地が無い
「1両やるから、穴蔵に降りてくれ」と旦那
1両で少し元気づいた平公が「金なんか関係ないが、降りていくぞッ」と言うと
穴蔵の底からは 「降りてきてみろ 股ぐらにぶら下がって、グルっと回って引きちぎるぞ」と凄いことを言っている
「旦那、ああ言ってますよ」、またまた怖じ気づく平公に旦那は
「それでは、2両だすから」と上積みしてくれた
平公は「一両やるから上がって来い」と、せこい譲歩案を提示したが穴蔵の下の男は「両足をつかんで股をピィーと裂いてやるから下りて来い」と、提案を真向から拒否
あくまで徹底抗戦の構えだ
平公はすっかり弱気になって旦那に「あっしはご免こうむって」とすっかり逃げ腰になった

「それでは、3両あげましょう それで降りておくれ」と、旦那
「旦那が、3両下さるのだ、今降りるからな」
「なにぃ~、3両くれる! それなら降りてくんな! 三両なら俺の方から上がって行く」 


(≧∇≦)アハハッ

ここで中入り


<長屋の花見> 金原亭小駒さん

貧乏長屋の一同が、朝そろって大家に呼ばれた。
みんなてっきり店賃の催促だろうと思って戦々恐々
なにしろ、入居してから二十年、一度しか店賃を入れていない者もいれば、親の代から払っていない者も
凄いのは「店賃てな、何だ?」と言うものもいれば、「店賃?まだもらっていない」と逆に貰うつもりでいる奴も
おそるおそる皆で大家さんとこに行ってみると
「ウチの長屋も貧乏長屋なんぞといわれているが、景気をつけて貧乏神を追っぱらうため、ちょうど春の盛りだし、みんなで上野の山に花見としゃれ込もう 玉子焼きと蒲鉾、酒も一升瓶三本用意した」
と、大家さん
それを聞いて一同大喜び
ところが、大家さん言うには
酒は実は番茶を煮だして薄めたもの
色だけはそっくりで、お茶けでお茶か盛り
玉子焼きと蒲鉾も偽物
「本物を買うぐらいなら、無理しても酒に回す」
と大家が言う通り、中身は沢庵と大根のコウコ
毛氈はムシロ
店賃を払っていない弱みもあり、まあ、向こうへ行けばがま口ぐれえ落ちてるかもしれねえと、情なくもさもしい料簡で出発した

初めから意気があがらないことはなはだしく、でも上野の山に到着
桜は今満開で、大変な人だかり
毛氈のムシロを敷いて、
「一つみんな陽気に都々逸(どどいつ)でもうなれ」
と、大家さんが言っても、お茶けでは盛り上がらない
誰ものみたがらず
蒲鉾を食う段になると
「大家さん、あっしゃあこれが好きでね、毎朝味噌汁の実につかいます」
「練馬の方でも、蒲鉾畑が少なくなりまして・・・うん、こりゃ漬けすぎですっぺえ」
玉子焼きは
「尻尾じゃねえとこをくんねえ」

あまりの盛り上がらなさに月番が大家さんに景気よく酔っぱらえと命令され
ヤケクソで「酔ったぞッ オレは酒のんで酔ってるんだぞ 貧乏人だって馬鹿にすんな 借りたもんなんざ利息をつけて返してやらぁ でも悔しいから店賃だけは払わねえ」
「悪い酒だな どうだ、灘の生一本だ」
「宇治かと思った」
「口あたりはどうだ?」
「渋口だ」

一人が湯のみをじっと見て
「大家さん、近々長屋にいいことがあります」
「そんなことがわかるかい?」
「酒柱が立ちました」 


(≧∇≦)アハハッ


<お見立て> 瀧川鯉丸さん

喜瀬川(きせがわ)花魁は商売を忘れて正直者、いえ、わがまま
野田から来る杢兵衛(もくべい)大尽が部屋で肩すかしを食っている
相方の花魁は杢兵衛が大嫌いだが、夫婦約束をしている仲
それはお金がない時に融通して貰った時、お礼に優しい言葉をかけただけ
一方の杢兵衛大尽、喜瀬川にメチャ惚れ、ベタ惚れのバカ惚れで、嫌われているのをまったく気づかず、年季が明けたら、「夫婦(ひぃいふう)になる身」なんて勝手に思っているから始末におえない
花魁はあの顔を見ただけで虫酸が走って熱が出てくるぐらいだが、そこは商売、「なんとか顔だけは」と、廓の若い衆が頼み込むが、そうは言われても嫌なものは嫌
「いま病気だと、ごまかして追い返しとくれ」と花魁
若い衆は「花魁は病気で出られない」と言うが杢兵衛大尽、いっこうにひるまず
「なぜ明け方近くこんな事を言うのだ  『待っているから直ぐ来ます』と言っておきながら、入院しているとは何だッ」
「事が事だけに、黙っていようかと思いましたが、正直申し上げました ですからここには居ません」と
一生懸命に弁明する若い衆
「それではお見舞いに行かなければならない その病院は何処だ」
「ウッ・・・・、吉原の法によってお客様に教える事が出来ません」
我ながら上手い事を言ったものだと、胸撫で下ろしたが杢兵衛大尽も食い下がる
「兄が国元ら来たと言って合わせろ」
と言いだす始末だ
なにしろ、ばかな惚れようで、自分が嫌われているのをまったく気づかないから始末に負えない
で、めんどうくさくなった若い衆
「実は花魁は先月の今日、お亡くなりになりました」
と言ってしまった
「なに?!おっつんだ!」
「死んだとは言えず、入院とごまかしておりましたが、御内所で本当の事を言って良いといわれ、辛い事ですが申し上げます」と、涙声で訴えた
こうなれば、毒食らわば皿までで、
「花魁が息を引き取る時に『喜助どん、わちきはこのまま死んでもいいが、息のあるうちに一目、杢兵衛大尽に会いたいよ』と、絹を裂くような声でおっしゃって」
と、口から出まかせを並べたものだから、杢兵衛は咽び泣き
「どうしても喜瀬川の墓参りに行く」
と言って、きかない
「それで、墓はどさだ」
「えっ? 寺はその、えーと」
遠い場所を言えばいいものを、咄嗟のことで山谷と言ってしまった
山谷は近所、墓参りに行くことになってしまった
どうしようと花魁に相談に行く若い衆
「バカだねぇ~、そんな近いとこ・・・同じ言うなら、肥後の熊本とか北海道の旭川とか言えばいいのに 行っておいで 好きなお寺で好きなお墓を案内してあげな」
と依然、ふてぶてしく、しゃあしゃあしている

若い衆は杢兵衛大尽と山谷に来た、が「どの寺にしよーかな」なんてやりだす始末
適当な禅寺に入り、線香と花を大量に買い込んだ
戒名を花と線香の煙で見えにくくする作戦だ
墓場に入っていい加減に、この墓が喜瀬川花魁の墓だと言って、墓石の回りを花で埋め、線香を松明のように焚いて墓石を煙に巻く
杢兵衛大尽、ホロリとして手を合わせた
狼煙のような線香の煙と花の間からひょういと戒名を見ると「○○○信士 天保三年」、男の墓だ
「オイ、これは違うぞ」
「すいません、隣でした」
「煙をそんなに立てるな・・・喜瀬川、隣で聞いていただろうが・・・、?ん?「○○○童子」?これも違う墓だ」
「さらに隣です」
「今度の墓は・・・、ちょっと待て、先に改めてからだ  なんだ、『陸軍上等兵』? いったいぜんたい喜瀬川の墓は何処だ」
「へえ、よろしいのを一つ、お見立て願います」 


(≧∇≦)アハハッ


 


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寄席の後は懇親会
まずはドリンクを選びます
外は大雨ですが換気のため窓を開けていてちょっと肌寒い
なのでビールは敬遠 
初っ端から日本酒でいきましょう 


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まずはこれだけのアテが並びます
左上からCWに、大っ嫌いな辛いやつ、刺身に手羽中の煮たの、里芋の山賊焼、たらこの炊いたの、ポテサラにオクラ
赤い辛いのは食べられないなぁ 


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(* ̄0 ̄*)ノ口 乾杯 


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喉が渇いていたようで、妙に進む進む^^;
日本酒って記憶なくすから注意しないとね  


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噺家さんの裏話などを肴にぐびぐび
日本酒って美味しいね  


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追加のアテもどんどんやってきます  


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こっちもどんどん追加・・・って言うか、飲み終えてふと気づくと満杯になっているし^^;
少し飲みすぎてしまって、ちょっとウトっとしてしまったかな
ふとテーブルを見ると雑炊が出ています
でも自分の前には無いし・・・
食べたかったなぁ、雑炊
飲んだ後の炭水化物ってめっちゃ美味しいんだよね
寝てたからパスされちゃったのかな
なんて思いながらiPhoneの画像を見てみると・・・
えっ(;゚ Д゚) …!?  


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最初にあった鶏とは違うのとか焼売の画像があるし@@;)
これ、食べたのかなぁ・・・・記憶ないし^^; 


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絶対食べている
自分がこんな風に写真を撮っておきながら食べないわけがない  


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ちゃんと雑炊の写真もありました
確実に食べているよ、これ^^;
やっぱ日本酒って記憶飛ばすなぁ
(; ̄ー ̄A ... 

懇親会も終わり、外は雨もあがりました
東横線に乗って帰ります
近くだから乗り過ごすこともないだろうと安心して座ったのですが・・・・
電車が停車し外を見たら綱島
あっ、やらかした^^;
慌てて降りて反対方向に乗り換えます
でもここで座ってはいけません
今度が気づいたら元町、次は渋谷と永遠に往復することになってしまいますから(経験者談)
ドア前に立って次の駅で無事下車
そんな状態でしたが、お土産の飲み会アイスは忘れません(我が家では飲んで帰る場合はお土産にアイスを買うのがお約束で、それを飲み会アイスと呼んでいます)
今回はハーゲンダッツのレギュラー品で揃えました
 

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また地下の大鯰が不穏な空気を漂わせているような・・・

水ヨシ!,缶詰ヨシ!,サトウのご飯ヨシ!

あとはガソリンを満タンにしておかなければ


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