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辛味大根のおろし汁で味わう蕎麦 おしぼりそばを楽しむ 一松亭 [信州の蕎麦]

この日は久しぶりに信州は千曲に出張
信州出張の楽しみは蕎麦
当然ランチは蕎麦
そして蕎麦も普通の蕎麦では面白くありません
この地域独特の蕎麦の食べ方を楽しみます  


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更埴ICの近くにある一松亭が今回のランチ先
国道沿いで大きな水車が目立ちます   


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結構広い店内で駐車場も70台分あってランチタイムでも駐車に困ることは無いかも
訪問は12時15分位でしたが駐車場はガラガラ
店内も先客は3組だけ
新コロナこと武漢肺炎による緊急事態宣言の影響がここにも
皆、外食を控えているのでしょうね 


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茶は蕎麦茶
やはり蕎麦屋では蕎麦茶が欲しい
おしぼりが紙なのはちょっと残念  


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さて、何にしましょう
初めて訪問はセイロと決めているのですが、実はここは初めてではありません(ブログ始める前に来たので記事にはしていないですが)
ざるで610円はリースナブル
しかも量もしっかりと
信州の蕎麦屋さんは全体的に盛りがいい印象があります
そして大盛りにしても100円UPするだけというのも嬉しい価格設定
信州だと胡桃蕎麦も美味しいですが、胡桃は他の地域でもありますからね
ここじゃ無いと食べられないもの
それは・・・

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おしぼりそば
辛味大根の大根おろしの絞り汁で食べる蕎麦
実は自分はこの辛味大根の大根おろしの絞り汁で食べるのが大好き
そのなかでも”おしぼりそば”が一番好きな蕎麦の食べ方 

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辛味大根の大根おろしの絞り汁で食べる蕎麦はこの千曲界隈以外でもあります
高遠の蕎麦が有名ですね
そして高遠の殿様が会津に国替えになったこともあって会津でも辛味大根の絞り汁で蕎麦を食べます
で、この千曲の”おしぼりそば”はねずみ大根という名の辛味大根を使うのが特徴
ねずみ大根は坂城町特産の辛味大根で強い辛味と円やかな甘さがあります
新鮮なねずみ大根のおろし絞り汁で咽せそうな辛さを堪えながら食べるのですが、これが旨い
辛さの中の仄かな甘さが優しく咽せを抑え、辛味でスッキリ通った鼻は蕎麦の香りを鼻腔に導いてくれるのです
普通の蕎麦汁のような生臭ではなく精進の汁
蕎麦の旨さと香りだけを感じさせてくれるのです
無論普通の蕎麦汁の方が出汁が効いているだけに旨さは分厚いですが^^;

(余談)
普通の蕎麦汁に山葵を入れるのは魚を使った出汁で生臭だからと聞いたことがあります
また18世紀初期の歌舞伎”助六”には助六が出前持に「蕎麦は精進か生臭か」と尋ねる場面もあるそう
そして同じく18世紀頃に書かれた”蕎麦全書”には「最近の蕎麦は鰹出汁を使うところが多くて嘆かわしい 山葵を使う店が増えて嫌だ」と書かれているそうです^^; 


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そんな訳でおしぼりそばの大盛りをオーダー 


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蕎麦は断面がスクエアな細打ち
極細で艶やかな表面なのですが、ちょっと水切りが弱くて濡れ気味なのが残念 


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辛味大根おろしの絞り汁がたっぷり付いてきます
見ただけで咽せそうな感じがいいですね  


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薬味には葱、そして信州味噌
絞り汁だけですとかなり辛いです
それをマイルドにするには味噌を加えますが、加え方が難しい
入れすぎると甘くなってしまいますからね
甘くなってしまったら価値がなくなりますから注意が必要
また味噌を入れる事によって旨味が増すのですが、入れすぎると味噌の旨味だけになってしまいます


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これはどうかな?って思いますが鰹節も付いてきます
入れたら生臭になってしまう・・・・
そうは言うもののこれは無いよりあった方が嬉しい
でも自分は蕎麦には使いません  


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信州らしく野沢菜も
こんなのあったら白飯が欲しくなるよ〜^^;  


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まずは蕎麦のみで
極細の蕎麦ですが啜った瞬間から蕎麦の香りが仄かに立ち上ります 
喉越しは悪くは無いですが、やはり水切りが足らないような唇の滑り感
見た目より抵抗が大きいです
水をもっとしっかり切ってあったら香りはもっと感じられたかもしれません
噛み応えは中道
堅過ぎず柔らか過ぎず
奥歯で噛んだ時の潰れ感はいい感じ 


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まずは大根おろしの絞り汁で食します
スキッとした辛味が鼻を抜けるとともに押し寄せる咽せ気
それをぐっと堪えて更に啜ると蕎麦の香りが広がります
辛味と蕎麦の香りに思わずもう一度鼻呼吸^^
ただ辛味が想像よりも大人しめ
もうちょっと鮮烈さがあってもいいのにね・・・花粉で鼻が鈍くなっているのかも 


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暫く絞り汁を楽しんだら次は味噌を加えます 
少しづつ、味を確かめながら
あとちょっと、あともう少しだけ・・・・そのポイントで止めないといけません
”あともうちょい”で加えて甘くし過ぎてしまったことは過去に数え切れないくらい^^;
でも”あとちょっと”で止めるのは本当に難しい

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蕎麦を味噌の旨味が加わった汁に浸けいただきます
旨味と塩気がいいバランス
そりゃそうでしょう
好みになるように自分で汁を作り上げていくのですから
これも”おしぼりそば”の醍醐味


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残った汁、そして薬味
この後がまた美味しいのです  


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ここで鰹節を投入、よく混ぜます  


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そして蕎麦湯の登場  


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蕎麦湯はオーソドックスなタイプ、普通に茹で湯でサラリと
これからやることにはこのサラリなタイプでないといけません
蕎麦粉を湯に加えたドロリなタイプじゃ合わないのです  


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絞り汁の器に残りの味噌を加え、よく混ぜ溶かしたら葱も投入
そこに蕎麦湯を注ぐと・・・・・
はい、味噌汁です^^
こればまた美味しいです
味は大根の味噌汁そのもの^^  
しかも味噌を加えてから熱を入れていないので香りがいい


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二杯目は蕎麦湯だけで
口をさっぱりとさせてごちそうさま^^  


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お店の庭の枝垂桜が綺麗に咲いていました
風が吹く度に花吹雪
やっぱ、桜っていいなぁ  


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一松亭 (いっしょうてい)
026-273-1102
長野県千曲市大字屋代2783
11:00~20:00
定休日 水曜日 

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