不染鉄展と夏の甘味 寒天と葛の水羊羹と葛饅頭を作る [スイーツを作ろう(making sweets)]
8月になってからの空模様は夏を忘れたかのように灰色の日が多く、スカーッとした青い空が恋しくなります
そんな灰色の空ですが、暑さだけは一人前
しかも湿度がやたら高く、暑さ倍増
入道雲が浮かぶ青い空の日よりも確実に暑く感じます
こんな暑い季節は体もバテバテ
甘いものでエネルギー補充が必要です
でも暑さにオーブンを使う気にはなれません
こんな時は和菓子、寒天や葛の和菓子が喉に気持ちいい
今回は水羊羹と葛饅頭をつくります
水羊羹は餡を寒天で固めればよいのですが、それだけでは面白くありません
寒天だけで固める水羊羹のスッキリした口当たりのもいいですが、ちょっと口当たりを変えてみることにしました
葛を加え、トロリ感を出し、滑らかな口当たりの水羊羹にしてみましょう
漉し餡から自作したいのですが、この暑さです
とても小豆を煮ていられませんから市販品(冨澤の特選こしあん)を使用しました
用意したものは、糸寒天を6g、水を750㏄、グラニュー糖を150g、塩を二摘み、葛を8g、漉し餡を450g、葛を溶く水を120cc
まず糸寒天を水(分量外)に浸し、一晩ふやかします
ふやかした糸寒天を取り出し、よく搾ります
鍋に入れ、水750㏄を入れたら強火に置いて
沸騰してから2分間、強火のままで煮溶かします
溶けたら濾して
鍋に戻して、更にグラニュー糖150gを投入し溶かします
溶け待ちの時間を利用して次の作業
ボールに葛粉8gを入れ、水120㏄を加え、よく溶かしておきます
鍋に入れたグラニュー糖が溶けたら濾し餡450gを投入して混ぜ溶かして
中火で沸騰まで
鍋の水羊羹液をすくって葛液のボールに加え混ぜた後
その葛液を鍋に注いでよく混ぜます
よく混ぜながら沸騰まで
塩、二摘みを加え混ぜて
濾します
水羊羹液の入ったボールを氷水に当て、かき混ぜながら冷却
熱めのお風呂の温度まで
型に流し入れます(玉子豆腐型に流し、入りきらなかった分をガラス小鉢に流しました)
粗熱が取れるまで放置
そして冷蔵庫へ
次は葛饅頭
用意したのは水を225㏄、葛を45g、漉し餡を150g、砂糖を30g
まず漉し餡を12個の玉に丸めて、ラップをかけ、使うまで冷蔵庫に置きます(室温放置だと柔らかくなって扱いにくくなるのです)
ボールに葛30gを入れ、そこに水225ccを少しづつ注いで混ぜ溶かし
完全に溶かします
溶けたら砂糖30gを加え混ぜ溶かして
濾します
濾した葛液を鍋に入れ弱火に置いて混ぜながら温めてゆきます
ヘラに固まった葛の塊りが付き始めたら・・・
火から降ろし、濡れ布巾の上に鍋を置いて急速冷却
同時にひたすら混ぜます
白い糊状になったらOK
ラップを餡子玉の分だけ用意
ラップに糊状になった葛を置いて
餡子玉を乗せ、餡子が隠れるように葛粉を乗せ、包みます
包んだら蒸し器をセット
蒸気のあがる蒸し器に布巾を敷いて、その上に生の葛饅頭を並べ、蓋をして強火で5分蒸したら
完成
取り出して粗熱を取ります
その後は冷蔵庫へ
水羊羹と葛饅頭を作り終えたらちょっとお出かけ
ベスと一緒にやってきたのは丸の内
丸の内仲通りを通ってみようと行ってみると、歩行者天国で車両進入禁止
ならばバイクの(特に小排気量車の)必殺技
”押して歩けば歩行者”作戦で押して歩きます
ついでに車が来ないから好きな場所にベスト停めて撮影大会も^^
kitteの駐車場にべすを駐車
60分無料で以降60分単位で100円
赤いお仕事バイクがいっぱい並んでいるのがkitteらしい^^;
で、やってきたのは東京駅
駅に来るのに電車に乗らない奴^^;
目的は東京ステーションギャラリー の不染鉄展
リュカさんの記事で知った不染鉄
記事の中の銀杏の絵にすっかり魅せられてしまい、本物を何としても見たかったのです
不染鉄、その名は初めて知りました
明治末から戦後昭和期に画業を遺すこの画家は、WW2前は何度も帝展入選を重ねますが、戦中・戦後は画壇を離れ、在野の画家として奈良でその晩年まで飄々と作画を続けていたこともあってその画業の多くは謎だそう
謎なせいでしょうが、これまでに開かれた美術館での回顧展も21年前に1度きりとか
そりゃ知らない訳です
東京ステーションギャラリーで開催される不染鉄の没後40年を記念しての回顧展
この機会を逃したら次は21年後?
流石にそんなには待てません
だいたい生きているかどうかも解らないし^^;(そんな歳なんだなぁ==))
しかも会期は27日までと、猶予はありません
うっかり忘れたら21年後になってしまいます
なので最優先で行ってきました^^;
ゆるやかな時系列で分けられた5章は
第1章 郷愁の家
第2章 憧憬の山水
第3章 聖なる塔・富士
第4章 孤高の海
第5章 回想の風景
で構成されます
その絵は大胆な俯瞰と緻密に描き込まれた細部が同居し、独創的な世界を創りだしています
不思議な視点の風景の重なりに浮かぶ詩的な現実感は、温かく、でもどこか寂しげ
飄々としたユーモアも携えたその独特の画にあふれる詩情
絵に書かれたつぶやき
不思議な日本画の世界でした
特に気に入ったのは
静かにまっすぐに降る雨
静寂に包まれひっそりとたたずむ夢殿
その静けさに吸い込まれるかのよう
大きな銀杏の木の根元に置かれた小さな仏像
その周りは金色に輝く銀杏が覆って、そこは金色の野
ふとした日常の風景の中に極楽浄土を垣間見たような気持になります
この絵の前から暫く動けませんでした
手を合わせて、ただ溜息
山中にひっそりと、しかし堂々とたたずむ御堂
風に舞い茅葺の屋根に降り注ぐ黄金色の葉
静かな秋の午後
しっとりとした時間が流れます
観終えて遅い昼ご飯を済ませてから帰ろうとしましたが。。。。。
どこも行列ーー;)
夏休み時期を舐めていました・・・・
ここで待つより、離れた場所で昼ごはんを食べた方が効率がいいだろうと丸の内を離れます
帰る途中で何か食べればいいですから
でも結局食べずに帰ってきてしまいました^^;
ならばスイーツが遅めの昼ご飯です
ご飯が甘いもの、最高~♪
型から取り出した水羊羹をカット
柔らかなタイプの水羊羹、崩さないよう注意しながらの取り出しとカット
滑らかですが柔らかめで、めっちゃ扱いがデリケートな水羊羹になってしまいました
取り出し成功率が70%^^;
ですが、寒天のみで固めた水羊羹と違い、カット面から水分が滲み出るような事はありません
それが葛を加えた水羊羹のいいところ
柔らかでデリケートなので玉子豆腐型に流すよりもガラスの小鉢に流して、そのまま食べた方が良さそうです
葛饅頭はいい感じに仕上がりました
こちらはガラス小鉢仕様
この滑らかな口当たりは寒天だけで固める水羊羹ではなしえません
でも・・・滑らか過ぎて水羊羹とは違うモノになっているような気も^^;
食べながら
これ、水羊羹とは違うんじゃね?
でも、水羊羹のような・・・・
と、ちょっと悩む食感
説明するとなれば
”白玉団子を加えたくなる舌触り”
イメージ解ります?
これはこれでいいけれど、”水羊羹を食べている~”って気分にならないな^^;
葛饅頭は違和感ない葛饅頭
喉越しが気持ちいいです
最近、広告コメントの書き込みが増えましたので
コメントは so-net ログインユーザーのみ受付の設定とさせていただきます