誕生日ケーキはカナリア諸島のタルト Tarte aux îles Canaries

6月5日は下の娘の誕生日
誕生日が平日の場合、最寄の週末にパティ―を行うのが我が家流
最寄は3日＆4日だったのですが、6月の頭は下の娘は試験期間
なので翌週末の11日にケーキを焼きました

どんなケーキを焼こうかな・・・
何となく紅茶な気分でしたので紅茶のケーキに確定
ショートケーキタイプにするか、タルトにするか迷います
自分はタルトが特に好きなのですが、ただ時間がかかるのが難点
土曜日は上の娘の成人式の振り袖の件がありましたので何の準備もできず、日曜日だけで作ります
本当は一晩寝かせた方が味が馴染んで美味しいのですが・・・・

誕生日になって最初の日曜日、下の娘は友達と遊びに行くそう
18時までに帰ってくればいいよねって
（どういう友達か訊きだすような野暮な真似はしません＾＾）
うむむ、今回もアシスタント不在かぁ・・・
最近一緒に作ることが少なくなりました（年頃だし、いろいろと忙しいのだろうね）

どんなケーキを焼くのか、下の娘が問います
クッキーが大好物な彼女は当然タルトが好き
彼女のリクエストは黄色いフルーツのタルト
（彼女は黄色が好きなのです）
自分は紅茶のタルトでクリームの上には桃（白桃＆黄桃）を乗せて・・・と提案しましたが
彼女はオレンジがいいと言います
柑橘系の爽やかな味がいいと

紅茶のケーキにオレンジを乗せて・・・
紅茶にオレンジ
紅茶に・・・オレ・・・

その瞬間、頭の中にまわりだしたものが

薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて
海に向いたテラスでペンだけ滑らす
夏の影が砂浜を急ぎ足に横切ると
生きることも爽やかにみえてくるから不思議だ…

頭の中で”カナリア諸島にて”がぐるぐると＾＾；
あの気怠い大滝ボイスで
そうだ！紅茶のタルトの上に薄く切ったオレンジを乗せよう
何時もはタルトの上にクレーム・ダマンドを乗せるのですが、夏の爽やかな風味にはちょっと合わなそう（バターとアーモンドパウダーですからね、どっしりとした重さがあるので夏よりも秋冬向き）
なのでジェノワーズ（ショートケーキに使うスポンジ）を乗せることにしました
この方が夏っぽい
名付けて”カナリア諸島のタルト”

日曜日は忙しいい一日になりました
夕刻までにケーキ＆ディナーを完成させないといけません 
でも、皆出かけて自分ひとりですからマイペースで作れるのがいい
朝食後、朝８時から作業開始です
仕上がり予想時刻は18時 （ケーキだけでなく料理も含んで）

まずはパート・シュクレ（タルト台）を作ります
用意したのは粉糖を８０g、薄力粉（バイオレット）を２００g、室温に置いて十分に柔らかくした無塩バターを１００g、卵黄を１個分、そしてバニラオイル （残った卵白一個分は別の工程で使います）

そして薄力粉200ｇを三度ほど篩っておきます 

柔らかくなった無塩バター100ｇをボールに入れ、そこに粉糖80ｇを篩い入れ

白っぽくなるまでホイッパーでよく混ぜます

卵黄を投入 

よく混ぜて 

バニラオイルも適量加え混ぜます 

そこに篩っておいた薄力粉200ｇを篩い入れて

捏ねないように混ぜます
ヘラの動きは一方向だけ、混ぜると言うより、バターに粉を絡ませる感じかな
混ぜの方向は上から下、下から上にはすり混ぜません
5回繰り返したらボールを120°回転、再び混ぜ、更に120°回して・・・を繰り返します 

粉けのない、ボロボロの状態になればＯＫ 

その後はヘラで生地を集め一塊に
それをへらで押しつぶすようにボールの底に押し付けて
押し付け終わったらヘラで生地をひっくり返して再びまとめて押しつぶして
これを10回ぐらい繰り返します 

生地が白っぽくキメが細かくなったら一塊にして 

ラップを巻いて冷蔵庫で二時間寝かせます 

同時にタルト型（今回は直径24㎝を使用しています）に無塩バター（分量外）を塗って 

強力粉（分量外）を茶漉しで降らせ、余分な粉をはたいたら

ラップを巻いて冷蔵庫で冷やしておきます 

二時間後・・・・
実際はマンションの排水管清掃もあったので二時間半後＾＾； 

作業台に強力粉の打ち粉を撒き、そこに生地をセット
麺棒で伸します 

厚さ３ｍｍぐらいが理想ですが。。。。ちょっと厚めかな
破れるのが怖くて＾＾；
でもサクッとしたタルトを作れば多少厚くても大丈夫

型にセットして 

ピケを打ったら 

ラップして冷蔵庫で30分寝かせます 

30分後、オーブンを180℃に予熱
予熱完了したら冷蔵庫からパート・シュクレを取り出し作業再開
パート・シュクレにオーブンシートを敷いて、浮き上がり防止の錘を乗せたら

180℃で27分焼きました
型に入れたまま粗熱を取ります

パート・シュクレが焼きあがったらジェノワーズを作ります

用意したものはアールグレーの紅茶パック1パック分の茶葉、卵一個とパート・シュクレの制作で余った卵白
グラニュー糖を55ｇ、薄力粉（バイオレット）を５０ｇ、無塩バターを１３ｇ、牛乳を２０ｇ、作り置きのオレンジピール8ｇ、そしてバニラオイルとオレンジリキュール

湯煎に無塩バター１３ｇと牛乳２０ｇを置き、温め溶かします 

オーブンを160℃に予熱
そして薄力粉50ｇを三度ほど篩っておきます 

36℃～40℃の湯煎にボールを置いて、そこに卵1個+卵白1個分（パート・シュクレの工程で余った分） を混ぜ入れ
さらにグラニュー糖５５ｇを投入しホイッパーで混ぜ溶かします
溶けたら湯煎を外して

ハンドミキサーで泡立て
高速で5分、低速に切り替えて2分 

湯煎の無塩バターが溶けていたら牛乳とあわせておきます
さらにバニラオイルも適量加え、そのまま湯煎で出番待ち 

泡立った生地に篩っておいた薄力粉を篩い入れ 

更にアールグレーの茶葉を投入 

ヘラで混ぜます
捏ねの動きが入らないように注意しながら
（大きく動かす時はボールの方を回します） 

混ざったら湯煎の牛乳をへらに当てながら数回に分けて加え混ぜて

オレンジピールも加え混ぜたら 

パート・シュクレに流し込んで 

160℃のオーブンで25分焼きました 

焼きあがったら表面にオレンジリキュールを好きなだけ打ち込みます
これがまた爽やかな香り～♪ 

このまま粗熱を取ります
粗熱が取れたら型ごとラップを巻いて冷蔵庫で冷却

次は”薄く切ったオレンジ～♪”
薄切りオレンジのコンポートです

用意したのはオレンジを三個、蜂蜜を50ｇ、１００％オレンジジュースを２００ｃｃ、白ワイン１００ｃｃ、水１００ｃｃ 

オレンジを５ｍｍ幅にスライス、鍋に並べ、材料を全部投入
20分ほど煮たら冷まします 

冷やしている間、べすで横浜港までお散歩
横浜そごうの冨澤で足らない物の調達です
誕生日ケーキに必須の誕生日プレートにバースデーキャンドルを忘れていて＾＾；
梅雨とは思えないぐらい爽やかな風につい遠回り
山内埠頭から海沿いに元町へ抜けてＵターン、横浜そごうへ

買い物から戻った頃には頃合いに冷めていましたので、そのまま鍋を氷水に漬けて更に冷却 

薄切りオレンジコンポートがよく冷えたら紅茶のクレーム・シャンティイ、Crème chantilly au théです（←翻訳ソフトで訳しただけですので正しいか不明＾＾；）  

用意したものは乳脂肪４７％の生クリームを２００ｃｃ、乳脂肪３５％の生クリームを２００ｃｃ、グラニュー糖５０ｇ、アールグレーのテイーパックを4袋、それに紅茶リキュール 

まずは乳脂肪３５％の生クリーム２００ｃｃを鍋に入れ、沸騰直前まで温めテイーパック4袋を投入 

ヘラで押したりしながらしっかり色を出します 
5分程格闘、袋は破れてもＯＫ
どうせ濾すから

それを濾し、さらに茶葉を絞って

氷水にあてて冷却 

十分に冷たくなったら乳脂肪４７％の生クリーム２００ｃｃを注いで 

紅茶リキュールを１５ｇほど加えて 

グラニュー糖５０ｇも投入したら 

ホイップ～♪ 

冷蔵庫で冷却していたタルトを取り出し、型を外します（淵が割れやすいから注意）
タルトの上に紅茶のクレーム・シャンティイを盛って

盛って、盛って、山にしたら  

薄切りオレンジコンポートの出番
ザルに置いて水けをきります 
（鍋に残ったジュースは美味しいよ＾＾） 

薄切りオレンジコンポートをクリームの山に飾ったら完成
頂上は誕生日プレートとバースデーキャンドルのスペースに必要ですからザビエル状態に飾ります  

仕上げはナパージュ
オレンジの艶出しです
普通は透明なゼリーを作るのですが、今回は紅茶尽くしで紅茶のナパージュ 

用意したものは水を200㏄、アガーを６ｇ、グラニュー糖を４０ｇ、紅茶リキュールを３０ｇ、それにアールグレーのテイーパックを一袋 

アガー６ｇは大匙１の水でふやかしておきます  

鍋に水２００ｃｃと紅茶パックを入れて煮出して  

パックを取り出したらグラニュー糖４０ｇと紅茶リキュール３０ｇ を加えて溶かします 

溶けたらふやかしておいたアガーを入れて

よく溶かして  

オレンジの表面にペタペタ
ツヤツヤにします
残った分は冷やして美味しくいただきました＾＾  

バースデープレートと バースデーキャンドルをセットして完成＾＾
出番まで冷蔵庫で休んでもらいましょう 

お誕生日ディナーの後はケーキタイム～♪

お誕生日、おめでと～(^_^)∠※PAN! 

あれ？プレートに名前が無いよ？と、下の娘
いやぁ、チョコペンを買うのを忘れて・・・・＾＾；
でも、ブログ用に使うには画像を加工しなくて済むから便利かも

１７歳かぁ・・・・＝＝）
途端、この曲が頭の中をまわりはじめて・・・・

You are the dancing queen
Young and sweet
Only seventeen ・・・・・

17歳がキーワードになっている曲ってめっちゃ沢山あるのですが、何故か自分はこの曲が一番頭に浮かびます
多分自分が17歳の時に聴いていた曲だから
歳がバレるね＾＾；

合わせる飲み物は・・・・・当然これ
薄く切ったオレンジを浮かべたアイステイー ＾＾
再び自分の頭の中では

薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて
海に向いたテラスでペンだけ滑らす
夏の影が砂浜を急ぎ足に横切ると
生きることも爽やかにみえてくるから不思議だ…
（カナリヤ諸島にて　　作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一　）

再びこの曲がぐるぐると＾＾
あの気怠い大滝ボイスがまたいいんだよね

オレンジのケーキは爽やかでいいね
と、下の娘
でも最後の方はちょっと苦しくなってきた様子

？？？？ご飯、そんなにも食べたのかな・・・・？？？

いや、オマイ、父ちゃんのケーキを舐めるなよ
”スイーツは高カロリーな程美味い”が信条の父ちゃんが作っているんだ
これ、オレンジで爽やかと思うかもしれないけれど、メッチャヘビーなんだぜ
大きさだってデカイし（直径２４ｃｍで、カットは８分の１＾＾；）
多分イチゴショートの３倍のカロリーがあるから＾＾；