平日の休みは世田谷線各駅停車の旅 [日常のなかで(Diary)]
世田谷線は三軒茶屋~下高井戸の全長約5キロを走る路線で駅間距離はすべて1km未満
都内を走る路面電車はこの東急世田谷線と都電荒川線だけ
昔は路面電車として活躍していましたが、今は全線が新設軌道となっており、併用軌道(道路上に敷設された軌道)はありません
とは言っても路面電車の遺伝子が残っているのか、環七通りと平面交差する西太子堂駅 - 若林駅間の若林踏切では警報機や遮断機は無く、電車が信号待ちをするのです
そんな世田谷線ですが、実は自分は乗ったことが無いのです
三軒茶屋も高井戸も通過はしても降りたことが無く、当然世田谷線を使う機会もありません
でも乗ってみたいな・・・
平日の休みの日、外を見ると眩しいぐらい綺麗な青空
冬の朝の透明な光を浴びると途端元気いっぱい
何処かに散歩に行きたくなります
そうだ!世田谷線!
平日の休みの日にはのんびり世田谷線の旅を楽しむのも悪くない^^
デジイチとレンズ三本、そしてコンデジを鞄に詰め込んだら”行ってきま~す”
仕事へ行くときと同じ時間に出発です
”なぜそんなにも早い時間に?”って?
奥さんには休みという事を伏せてあるのです
休みと言ったら最後、頼みもしないのに勝手に人の用事を作りあげてしまいますから
人の休みを台無しにすることにかけては天才的能力を発揮する奴なのです
なので自己防衛
平日休みは絶対に内緒
折角の平日休み、のんびり遊びに行きたいですからね
ウチを出たものの、計画は白紙
いきなり思いつきましたから何も調べていません
駅前のバックスに入って珈琲を飲みながらPC広げて作戦会議
いろいろ調べて今日の行動を計画します
今回は各駅停車の旅
駅ごとに降りて周りを探索してみることにしました
東横線を自由が丘で大井町線に乗り換え二子玉川へ、そして田園都市線に乗り換えて三軒茶屋
世田谷線乗り場で一日乗車券を購入します
でも券売機にそれらしいものはありません
窓口で訊いてみると、この窓口で買うのだそう
乗車一回150円、一日乗車券は330円で乗り放題です
お決まりのかぶりつき席・・・は、あまりいい感じじゃありません
死角が多く前が見え辛い
真中のBOXが凄く邪魔^^;
BOXの右側からだと前が見えないし
左側だとちょっと不自然な位置ーー;)
ちょっと目立ってしまいそうな感じなので諦めました^^;
シートに座ってデジイチを取り出して動作チェック... Σ(゚ω゚)動かない・・・
Σ(゚◇゚;) ゲッゲッ!、バッテリーがぁ~
今日はコンデジ一本勝負確定ですーー;)
最初は西太子堂駅
三軒茶屋からはたったの300m!
歩いた方が早くね?
駅周辺は完全な住宅地
商店ひとつありません
三軒茶屋駅から300mじゃ仕方ないですね
諦めて駅を一枚^^;
次は若林駅
環状7号線を横切る世田谷線の信号待ちが名物
ちょっとしたお店が数件ありましたが、特にフォトジェニックじゃなかったので駅を撮ってお茶を濁します
そして松陰神社前駅
ちゃんとした商店街もあって端から端まで散策
美味しそうなお店も数点チェック
そのなかでステーキランチのお店が美味しそうだったのですが、満席
少し時間を潰してみる事にしました
で、やってきたのは松陰神社
吉田松陰、および彼の門人である松下村塾の生徒が祭神
学力上昇や合格祈願に威力を発揮する学問の神様
受験生なのでしょうね
凄く熱心に参拝している学生さんも数人
綺麗な雰囲気の神社でした
そしてステーキランチのお店に戻ってきますが、やはり満席
此処は諦め、他を探します
ステーキじゃないのならカレーか蕎麦がいい
検索してヒットしたのが此処、石はら
蕎麦呑みを楽しみました(詳細は別記事で^^)
再び世田谷線に乗って次の駅、世田谷駅
駅周辺をぐるりと散策
鯛焼きを見つけました
”鯛焼きは見かけたら食べる”
これが自分のmotto
一杯飲んでいい気分
いい気分ついでにデザートです
種類がいっぱいあるのが楽しい
小倉は絶対食べるとして、もう一品食べたいな
何にしようか・・・・
この中で滅多に見ないのはウグイスと黒豆かな
ならば黒豆も頼んでみましょう
黒豆にした理由?
それは簡単、上に大きなポスターがあったから^^;(単純な性格なのです^^;)
鯛焼きは養殖物でした
小さいながらもイートインコーナーもあり、此処で食べて行きます
焼きあがった鯛焼きの形は標準的なもの
彫の深さや形は昔ながらの鯛焼き
厚みはしっかりあります
シンメトリーも良好
一口、頭からかぶりつきます
ややふんわりした皮は厚焼きと言うほど厚くはないですが、それなりに厚みを感じます
大判焼き的な食感
ただ生地の後味に粉っぽさを感じます
生地に甘さも不足気味かな
黒豆
美味しいけれど、鯛焼きは小倉餡がいいよねって思いました^^;
黒豆を選ぶ理由は無いなぁ・・・
小倉
豆は潰れてほっこり感はありません
べっとり甘い餡
生地も餡も自分の好みとは違う位置にありました
たい焼き ちよだ (タイヤキ チヨダ)
03-3429-6687
東京都世田谷区世田谷4-6-1
午前11時~午後6時
定休日 日曜日
再び世田谷線に乗って一区、上町駅
世田谷代官屋敷に行ってみました
此処は彦根藩世田谷領の代官を世襲した大場家の私邸かつ役宅
入場無料が嬉しいです
中には入れないようでしたが無料ですから贅沢は言えません^^;
代官屋敷を見学した後は上町駅に戻ります
上町駅は車両基地もあって、じっくり見たかったのですが
駅のホームからはカーブになっていて良く見えません
残念・・・・
(この写真は車両基地と反対側です)
次は宮の坂駅
古い車両が保存してあります
今回の世田谷線各駅停車の旅で、此処だけは行っておきたいと考えていた場所が豪徳寺
多くの方の記事で見かける招き猫たち
一面の招き猫、これを一度見てみたかったのです
招き猫発祥の寺
自性院説や西方寺説、京都の伏見稲荷説、浅草の今戸神社説、など、たくさんの招き猫伝説が日本各地にあります
そのなかで特に有名なのが豪徳寺説だそう
豪徳寺の伝承は・・・
招福猫児の由来(まねぎねこのゆらい)
東京都世田谷区豪徳寺一丁目所在の豪徳寺は幕末の大老井伊掃部頭直弼公の墓所として世に名高く寺域広く老樹欝蒼として堂宇荘厳を極め賽者日に多く誠に東京西郊の名刹なり
されど昔時は至って貧寺にして二三の雲水修行して漸く暮しを立つる計りなりき
時の和尚殊に猫を愛しよく飼いならし自分の食を割て猫に与へ吾子のように愛育せしが
ある日和尚猫に向い、「汝我が愛育の恩を知らば何か果報を招来せよ」と言い聞かせたるが其後幾月日が過ぎし夏の日の午さがり俄かに門のあたり騒がしければ和尚何事ならんと出て見れば
鷹狩の帰りと覚しき武士五六騎、門前に馬乗捨てゝ入り来り和尚に向い謂えるよう『我等今当寺の前を通行せんとするに門前に猫一疋うずくまり居て我等を見て手をあげ頻りに招くさまのあまりに不審ければ訪ね入るなり暫らく休息致させよ』とありけれぱ、和尚いそぎ奥へ招じ渋茶など差出しける内天忽ち雲り夕立降り出し雷鳴り加りしが和尚は心静かに三世因果の説法したりしかば武士は大喜びいよいよ帰依の念発起しけむ
やがて『我こそは江州彦根の城主井伊掃部頭直孝なり猫に招き 入れられ雨をしのぎ貴僧の法談に預ること是れ偏へに仏の因縁ならん以来更に心安く頼み参らす』とて立帰られけるが、
是れぞ豪徳寺が吉運を開く初めにしてやがて井伊家御菩提所となり田畑多く寄進せられ一大加藍となりしも全く猫の恩に報い福を招き寄篤の霊験によるものにして此寺一に猫寺とも呼ぶに至れり。
和尚後にこの猫の墓を建ていと懇に其冥福を祈り後世この猫の姿形をつくり招福猫児と称へて崇め祀れば吉運立ち所に来り家内安全、営業繁昌、心願成就すとて其の霊験を祈念する事は世に知らぬ人はなかりけり。
豪 徳 寺
と、いうことらしいのですが・・・
和尚さんが、日頃から猫に向って、「かわいがって育ててやっているのだから、恩返しをしろ」と言い聞かせいたというのが、なんとなく現金で恩着せがましいですねぇ
猫にとってみれば、恩返ししないと恩知らずになってしまうというプレッシャーが相当あったのではないかと^^;
豪徳寺には招猫堂と呼ばれるお堂があり、招猫観音様が祭られていて
戸は閉じていますが小窓があって観音様を拝めます
お堂の外は納められた招き猫たちがいっぱい並んでいます
まさに猫まみれ^^;
さすがにこれだけの数の招き猫が集ると壮観です
猫だらけ^^;
招き猫は、小判を持って右手を上げていたり、左手を上げていたり、はたまた両手を上げていたりします
でも、豪徳寺の猫は素朴な白い猫
右手を挙げ、首に鈴を下げているだけで他には何も持っていません
この後は暫く境内を散策
午後の光は柔らかくて穏か、境内は落ち着いた雰囲気に満たされていました
神社は朝の透明で凛とした光が似合いますが、お寺は午後の柔らかな日差しが似合うように思います
なかなか居心地のいいお寺ですね
山下駅
小田急線豪徳寺駅に乗り換えも可能なだけに商店街もそれなりにあります
なかなか面白げな店もあって入ってみたいのですが、ランチは一日一回で十分
一日に何回もランチは食べられません(数年前は平気でランチを二回とかやっていたのですが、流石に今はやりません^^;)
最後の寄り道、松原駅
高井戸に近いせいか、駅前には特に商店街は無く、ひっそりとした住宅地
一日乗車券購入時に乗車券と共に渡されたガイドブックには赤松公園が紹介されていましたので行ってみました
TVドラマのロケも頻繁に行われているとの説明書きに大きな公園か思いましたが
それ程の大きさは無く、普通な公園
公園越しに世田谷線の電車が見えるのが魅力
終点、下高井戸に到着
商店街を散策、すると行列が見えます
何だろう
鯛焼きのお店です
はい、”鯛焼きは見かけたら食べる”です^^
並ばなきゃ~♪
居酒屋さんが経営する鯛焼き屋さん
ワンコも行儀よく並んで^^;
品書きは”たいやき”のみのシンプルさ
小倉餡だけです
この潔さ、そしてこの行列
期待でわくわく^^
羽根つき、羽根無しが選べますが、デフォは羽根つき
何も言わないと羽根つきが渡されます
彫は浅目で顔つきはおとなしめな表情
シンメトリーもいい感じ
頭からかぶりつきます
サクッとした食感で噛んだ瞬間パリッと割れる薄焼き鯛焼き
香ばしい皮で甘味も丁度いい
餡はアツアツ
上顎を火傷しそうになるのをはふはふ
ほっこりした食感に、しっかりした甘味
でもくどくならない程度の甘味で食べやすい
これで125円ならCPは大満足
たつみや
03-3324-9175
東京都世田谷区赤堤5-31-1
定休日 火曜日
そして帰りは下高井戸から一気に三軒茶屋へ
野良猫気分で裏路地探検を楽しみます
平日の休み、実に有意義に過ごせました^^