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老舗で蕎麦前を楽しむ 神田藪 [東京の蕎麦]

よく晴れた金曜日のこと
休みを取ってまったり休息
いえこれは休日に仕事をしたので振替休を取らないといけなかったのです
寒い冬ですからバイクに乗る訳にもいきません
車で温泉・・・とも考えましたが、仕事の書類をやっつけていたので(野暮なことに仕事の電話が朝っぱらから --;)時間が10時になってしまい諦めです

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じゃぁ近場を散歩
でも何時も鎌倉じゃぁ面白くない、偶には都内を散歩しようかな
そうだ都電、都電に乗ってみよう^^
実は自分は都電に乗った事が無いのです

とりあえず秋葉原へ
秋葉原、それは自分の知っている秋葉原とは違う街

何処か暗さを感じるグレーな色合いの街に大きな看板、でもそれは地味
目立つように意匠を凝らしてはいるけれど自ら枠をはめているような感じがその街に似合いました
ベークライト基盤の匂いやトランスの焼けるような臭い
カラフルな電気部品の織りなす色の洪水とショーウィンドウに閉じ込められた半導体部品の黒い色
その色の奥に不機嫌そうに座るオジサン
この街に来ると1日中楽しめました
新人時代、上司に緊急で必要になったと説明して秋葉原に行き、ウィンドショッピングで1日遊び倒したことも今では懐かしい思い出(当然、帰社後は徹夜で仕事になりました^^;)

そんな街だったのに・・・
そんな街だったのに・・・
あれから四半世紀以上の時が流れ、今の秋葉原は・・・・

何じゃこりゃぁ~><

街の色が違う~
あの地味だった色彩は派手な色
原色ならまだしもピンク系が多いのはオジサンは、オジサンは・・・・
メチャ居心地が悪い~><
なので今は素通りです ーー;)

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昔の匂いの残っているエリアもあるけれど、シャッター店もいっぱい
なんだか寂しい

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と、愚痴っていても仕方ありません
秋葉原で降りた理由は此処に来るため
折角の平日都内散歩ですから楽しまないとね
昼ごはん先に選んだんのは神田藪蕎麦
昨年火事で全焼、そして復活したのですが未だ行っていなかったのです
平日ならそれ程混んでもいないだろうと行ってみましたが・・・・

すいません、自分、間違っていました 舐めていました m(_ _;)m

開店30分前で店外周を半周する行列に思わず目が点になりました

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他に行くのも癪ですからこのまま行列に参戦
まぁ、今日は仕事じゃないし
決まった予定もある訳じゃないし
行列もiPoneを読みながら(?)楽しんでしまいましょう

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最近、iPoneで本を読んでいます
何冊も持ち歩るけるのがいい
その時の気分で読む本を選べるのが便利です
でも欠点は2つ、小さな欠点と大きな欠点
小さな方はページを戻るのが面倒なことですが、最近は慣れました
大きな方は本屋さんに行かなくなったこと
最近では本の匂いすら忘れました
本屋さんであれこれ立ち読みしながら本を選ぶのって楽しいですよね
その楽しみが無くなったのです

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11時半、開店の時間
店外周を半周していた行列が動きます
一巡目では無理だろうと思っていましたがギリギリ入店
あの行列を一気に飲みこむこの広さ、凄い

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席に案内され、出されるのは氷の入った水と紙おしぼり
この季節に水は無いでしょう
ちょっと、いや、かなり幻滅
老舗なんだからねぇ
蕎麦湯とは言わないけれど蕎麦茶ぐらいは出して欲しい
寒い冬の日に氷水なんて・・・--;)

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紙おしぼりって貧乏臭く感じてしまいます
美味しい蕎麦でもそれだけで興醒め

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あの鼻にぬける独特の口調の古風な注文の声を聴きながら品書きを確認
旬の蕎麦に・・・

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蕎麦類、セイロは670円
オーダーはセイロで確定、問題は一枚か二枚か・・・・
悩んだ末に一枚に決定
今日は休み、時間があります
ひょっとしたら良い雰囲気の甘味屋さんを見つけるかもしれません
その分の空を残しておかないといけませんから

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これもオーダー
休日の特権、昼酒
”飲まぬぐらいなら蕎麦屋などには来ぬ”
このセリフが似合うようになりたいです

当然熱燗^^ でも普通の熱燗で770円は結構強気だなぁ^^;

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おつまみは・・・カマボコ670円
好きなんです、カマボコ
ヌキも魅力的なのですが、お店の天麩羅は苦手なのでどうしても抵抗が^^;
ウチで揚げる揚げ物なら胸焼けしないのですが、お店の揚げ物は一個でも駄目
胸焼けしてしまうのです ーー;)
お店で使う高級な揚げ油が体に合わない貧乏性な体質のさる1号なのです(笑

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まずは蕎麦前
これをやると大人になった気分^^
既に大人なはずなのですが背伸びしている気分になるのです
それは昔、酒や煙草の味を覚えた頃のように
尤もあの頃は見た目の背伸び、でも今は精神的に背伸びした気分←精神年齢が子供のままって事なのか ーー;)
それはきっと自分がイメージしている大人の姿に追いついていないからなのでしょうね
でもそれはどんなに追いかけても追いつけない姿、永遠に追いかけ続ける影

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最初は味噌でちびちび
ちょっと甘めで優しい味わい
蕎麦の実の粒粒感がいい感じ、美味しい^^

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ぷりぷりのカマボコ
厚切りで噛み応えが心地いい
ぐにゅーっと堪えて、臨界点を超えると一気に切れてゆく感じ
山葵を少し乗せて口に中に
爽やかな山葵の香りが広がったあとでツーンと駆け抜ける鼻に抜ける辛さ
蒲鉾の甘い弾力が優しく辛みを抑え清涼な香りと蒲鉾の旨みが駆け抜けます
その駆け抜けた余韻に酒を浸して旨みを呼び戻し、再び味わう至福の時

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下戸で酒は強くないですが蕎麦前は好き^^
強くない分一合できっぱりやめられるからそれはそれでいいかも
蕎麦前でだらだら飲んでいるのは野暮ったい、蕎麦前は粋を拘らないとね

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外の景色を見るでもなく見ないでもなく
ただぼーっと視線を送りながらちびちび
混雑した店内にちょっと落ち着きませんが、まぁ仕方ない

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そして蕎麦の登場
御猪口には最後の一杯を残しておきました
最初に蕎麦のみで手繰りますが、その蕎麦でフィニッシュを決めたくて

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スクエアな断面を持つ細打ちの蕎麦は緑色がかっています
星は無く上品な蕎麦
まずは蕎麦のみで手繰ります
唇蕎麦の端を咥え一気に啜ると蕎麦の香りがふんわりと
蕎麦は柔らかめで唇の滑りは見た目ほどよくはありません
噛み切った時に感じる反力は悪くない
でも腰は強くなく柔らかめな蕎麦
ちょっと頼りないぐらい

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次に汁を一口含んで味わいます
江戸の蕎麦らしく濃い汁ですが甘めで柔らか、とっつきやすい
味を知っている藪の中で一番甘いように思います
優しい味わいで万人向けする感じ
まぁこれだけ大きな店ですから万人受けする味でないといけません
小さな店だマニアックにしてもOKなのでしょうけれど
自分としてはもう一寸シャープな感じな方がいいな

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蕎麦を汁に浸けて啜ります
江戸の蕎麦は汁が濃く、蕎麦に少量だけつけて啜るもの
どっぷり浸けたら食べれたものじゃない・・・・そう言われますが、この汁は違う
どっぷりは無茶でも半量ぐらい浸けても大丈夫
優しい甘さがそれを可能にしています
そういった意味では江戸蕎麦の老舗ですが江戸蕎麦らしくない気も

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薬味はオーソドックスに葱と山葵
見事です、流石老舗
この透明感あふれる、薄くスライスされた葱
そして瑞々しさと香り辛みのバランスが取れた山葵
思わず唸ります

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セイロ一枚のみで頼みました
しかし・・・量がメチャ少ない
信州でセイロを頼んだら確実にこの倍はあります
一枚だけじゃ全く足りませんでした
でも二枚は・・・いや、もういいな
もっとコシあがってしっかり締まった蕎麦ならもう一枚食べた事でしょうが
柔らかな蕎麦を二枚食べたいとは思いません

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蕎麦湯は土瓶で

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正統的に茹で湯

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甘めの汁は蕎麦湯で割ると美味しい^^

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仕上げは蕎麦湯のみで、蕎麦の仄かな香りが仕上げに丁度いいのです

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外に出るとまだ凄い行列  @@;)
さすが有名店・・・ --;)
でも自分は藪なら池之端の方が好みだな、店の大きさも手頃で落ち着けるし

かんだやぶそば
03-3251-0287
東京都千代田区神田淡路町2-10
11:30~21:00
定休日 水曜日

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やはり食い足りない・・・そんな思いで歩いていると

天は我を見捨てなかったぁ~^^v

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飲んだ後は甘いもの^^

いかん、最近悪い癖が付いてきているような・・・・ --;)

(つづく)

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