内装や品書きで語れない蕎麦屋 信州長野の蕎麦 わだや [信州の蕎麦]
この日は信州長野に出張、信州に来たからには蕎麦を食べずに帰れません
長野須坂ICから善光寺に向かって走っている途中に見つけた蕎麦屋さん
”十割そば”の幟に誘われて、この日の昼ごはんは此処に決定^^;
でも蕎麦屋に似つかわしくない黄色い提灯に不安を感じます
中はカウンター席と小あがり座敷、ちょっと蕎麦屋らしくない雰囲気も
出されたお茶は緑茶
蕎麦屋で緑茶を出されると期待感が下がりますね
蕎麦屋では蕎麦茶を飲みたい
香ばしく仄かな甘味を感じさせる蕎麦茶
美味しい蕎麦茶は美味しい蕎麦の予感
お茶ではなく蕎麦湯を供し唸らせる店もありますが、そこまでマニアックでなくてもいいです
品書きを確認しましょう
蕎麦は二八と十割が設定されています
蕎麦は信州産の蕎麦粉
”ざるそば”とありますが、海苔は無く”もり”とのこと
二八は700円、十割は800円
そして大盛りは200円増し
そこまでは良いのですが、気になる品に悩みます
それはトッピング
大海老天、かき揚げまではいい
その次から連なる項目が・・・
キムチ?野菜増し?肉増し?・・・まるでラーメン屋さん
ご飯ものもありますが、普通拘った蕎麦屋さんはご飯ものは無い場合が多い
あっても天丼、かき揚げ丼ぐらいのもの
親子丼やカツ丼、トンカツ定食など品書きにあると美味しくないお店かなって思ってしまいます
(自分の経験では、ご飯ものが充実した店で美味しい蕎麦に出会える可能性は低いのです)
焼肉定食や野菜炒め定食の名を品書きに見つけテンションダウン
追い打ちは餃子、餃子は大好きですが蕎麦屋で君に会いたくはなかった・・・
この店、外したかぁ・・・・><
気分は完全に諦めムード
セットものも充実
アルコール類に
おつまみ・・・
ここで飲んでも蕎麦屋酒の気分は味わえそうもないです
でもこの店、創業56年の歴史を誇ります
戸隠で修行をされたようで、蕎麦や汁に対する拘りを感じます
でも・・・餃子がぁ、野菜炒めがぁ~><
期待していいのか、諦めるべきなのか
実に悩む品書きです
悩みながら品書きから目を離し、前を見ると・・・
キムチ鍋の文字に諦め気分が確定、蕎麦屋の気分になれません
蕎麦の香りを楽しんでいるときに隣からあの臭いが漂ってきたら・・・卓袱台返しがしたくなりそう^^;
(実はあの辛い漬物は大の苦手で・・・--;)
残念な気持ちに打ちひしがれていると蕎麦の到着
岩塩も用意され塩でも食すことを勧められます
蕎麦は細打ちで断面はスクエアでエッジもしっかりしています
表面は艶やかで星はありません
これは好みの外観
蕎麦を見て期待感アップ、でも不安も残ったまま・・・
そんな複雑な気分で蕎麦を手繰ります
まずは蕎麦のみで
なんと!啜った瞬間から立ち昇る蕎麦の香り
ふわっと舞い上がる香りにうっとりします
唇の滑りも素晴らしい
なんの抵抗もなくするっと、蕎麦の方から喉に飛び込んでくるかのよう
十割蕎麦でここまで喉後しよく打てるとは
音を立てて豪快に啜り込むと香りは鼻腔の奥まで充満し体中に蕎麦の香りに満たされます
これぞ十割、これぞ信州蕎麦、半分諦めていた気分はいつの間にか何処かに消えてしまいました
噛みきった時の噛み応えもいい感じで噛み切るのが楽しい、気持ちのいい反力
噛み潰すとしっかりした抵抗感、十割に思えない噛み応えに唸ります
うむむむむ・・・内装や品書きでは語れない店
岩塩でも試してみます
塩で甘さを引きだしますが、自分は塩なしの方が好みかな
その方が香りを感じられたから
汁の味を確かめます
少量口に含んでゆっくり舌の上に
ダシがふわっと薫ります
次に来るのが甘さ、やや甘口の汁ですが甘さは後口に残らずスーッと消えてゆく感じ
酸味や塩気はあまり前に出てきません
柔らかな味わいです
キリッとしたシャープさはありませんが優しい味わい
蕎麦を汁に浸けて啜ります
蕎麦の半分を浸ける位が丁度よい感じで蕎麦の甘味を引き出せました
ダシの香りが消えたあとに湧き上がる蕎麦の香り
蕎麦と汁のバランスはいい感じです
この店、侮れない・・・・
薬味は葱と山葵、それに大根おろし
大根は普通の大根、無くてもいいかな
山葵は瑞々しさがありませんし香りも不足
葱もなんだか貧弱
ひょっとして・・・信州って薬味には拘りが無いのかも
信州で薬味に感激した記憶を探しましたが掘り起こせませんでした
香り高い艶やかな蕎麦、まさかここで、餃子もある店で、この蕎麦に出会えるとは
今回は ざるの大盛り を頼みました
量は丁度いい感じで、心地いい満腹感^^
蕎麦湯
蕎麦湯はどろっとした湯
残った汁を蕎麦湯で割って楽しみます
でも蕎麦湯が少ないのか、汁より先に蕎麦湯が無くなってしまいました
おかわりを頼むと、有料ですがよろしいですかと問われました
品書きを見ると確かに蕎麦湯が50円とあります
蕎麦湯は茹で湯ではなく、蕎麦粉を溶いて作っているそう
いやいや、おかわりの湯にそこまでは必要ありません
単に残った汁を割りたいだけだから茹で湯で十分なのです
なので茹で湯をいただきました
茹で湯でも十分香り高かったです
それにサラりとしているので食後にいただくには茹で湯の方が適切な気もしますね
そうそう、入り口に置いてある鍋、これは一体何の意味が・・・・(悩
わだや
026-243-0395
長野県長野市西和田1-27-12
11:00~14:00 17:00~20:00(L.O)
定休日 日曜&祭日
蕎麦記事、久しぶりだなぁ、蕎麦の食べ歩きブログなのに・・・^^;