久々の会津のかおり でも汁との相性に戸惑う 那須塩原の蕎麦 道楽庵 [栃木の蕎麦]
(前記事の補記事です)
昼ごはんを食べないまま走っていたものの流石にお腹が減りました
蕎麦屋さんを探しながら走ります
見かけた蕎麦屋さんを外観から評価しますが、どこもピンとこない
観光地的な店が多いのは仕方ありませんが、それにしても感じるものがないまま那須塩原IC付近にきてしまいました。
十割蕎麦を看板に掲げる店もありますが、ラーメンなどを看板の品書きの中に見てしまうと入る気になれません
IC付近でようやく見つけた良さげな蕎麦屋さんは長期休業中の表示
好みの店がなかなかみつかりません。
そのままICに向かい、見つけた一軒の蕎麦屋さん
外観に拘りな感じは無く、観光客相手な雰囲気がいっぱいですが、場所柄仕方ないでしょう
入店してみます
時間も時間ですから他にお客さんは居ません
貸切状態
でも入った瞬間に気に入らないことが
それは品書き
閉じて、テーブルの隅にテーブルの向きに合わせて綺麗に置いてあるのもあれば
開いた状態でテーブルに乱雑に置かれたものも
その見た目の悪い乱雑な置き方は一つだけではなくいくつも
むしろ綺麗に置いてある方が少ない
このだらしなさ、これだけで味への期待は無くなります
でもおしぼりはちゃんと布
お茶は冷たく、水分が欠乏した喉に嬉しい
乱雑に開き置かれた品書きを手に取って確認
セイロは700円、大盛りは200円増しだそう
外観は観光客相手っぽさがいっぱいですが、自家栽培、自家製粉の蕎麦だそう
これは意外な、外観だけで判断をしてはいけないという事かな
この店の蕎麦は会津の蕎麦だそう
会津の蕎麦は、会津にあったお客さんが解散して以降会津に行く機会が無くて食べていません
久しぶりに会津の蕎麦を楽しむのも悪くない
しかも”会津のかおり”を打っているそう
会津に半駐在状態だった頃は”会津のかおり”が気に入っていて、会津のかおりで打った蕎麦を食べ歩いていました。
ランチと言うには中途半端な時間ですが、”会津のかおり”の名を見て大盛りをオーダーしました。
そして蕎麦の到着
蕎麦はスクエアな断面をもった蕎麦ですが、左程細くはありません
喉越しがいい感じではなく、噛んで食べる蕎麦であることを主張しています。
薬味はオーソドックスに葱と山葵
唸るような綺麗な葱ではなく普通な感じ
山葵も普通な香りと辛みで特筆無し
表面に星は無く、綺麗
粗さも感じません
綺麗に挽いてある感じ
早速蕎麦のみで手繰ってみます
蕎麦の端を咥え一気に啜ると・・・やはり滑りは悪い
唇にやや大きめの抵抗を感じさせながら滑ってゆきます
負けないように大きく力を込めて啜り香りを確認
でも残念ながら夏の蕎麦、香りは仄か
噛みきった時の抵抗感はしっかりしていてコシはあります
でも噛み潰すときの反力は弱め、そのまま潰れる感じ
よく噛むと蕎麦の甘味と香りが溢れてきますが、季節的なものもあって少な目でした。
汁を確認します
徳利から器に移しますが、徳利の中の汁の量はかなり多め
適量注いだ後も徳利には汁が三分の二は残っています
注ぎながら汁の色をチェックしますが、かなり濃い色
これは手強そうな汁だと感じさせます
一口含んで味わってみます
凄く濃い、そして辛口
甘さは感じません
ダシの香りや酸味、甘さ、それらは辛さの奥に隠れている感じ。旨みさえも隠れている
これは難しい
蕎麦に汁を浸けて食べるにしても蕎麦汁の醤油やダシの匂いは蕎麦の香りを邪魔してしまう
なので蕎麦を汁に浸す量は最小限にするようにするのがいい
そうは言っても汁を付ける事によって蕎麦の甘味が引き出されるのも事実
それ故店によっては、江戸蕎麦の店に多く見られるようにあえて蕎麦汁を濃いめにして汁に浸す量を少な目にしているという話を聞いたことがあります。
辛く濃く、でも旨みはあって欲しい
蕎麦を汁に浸けて啜ります
最初は蕎麦の三分の一程度を浸けて啜りますが、やはり濃い
口の中は最初から最後まで汁の辛さでいっぱいになってしまいます
塩辛さで旨みも沈んだまま
四分の一、六分の一と徐々に浸ける量を減らしてゆきますが、減らしすぎると蕎麦の甘味を引き出せません
かといって浸けすぎは香りを感じない
セッティングが凄く難しい
それでも蕎麦がもっと細打ちだったら楽なのでしょうが、このやや太目な感じがさらに難しくしているようです。
正直なところ、すべて食べ終えても最適なセッティングを見つけられませんでした。
ちょっと蕎麦と汁の相性が良くない気がします。
細打ちの蕎麦にキリッとした辛口の汁はよく合いますが、太目の蕎麦には優しめの柔らかな汁の方が合うのではないかと
蕎麦湯は適度に白濁
残った汁は蕎麦湯で割って楽しみます
濃い汁ですからしっかり割らないといけません
飲み干しておかわり
徳利に残っている汁を注ぎ入れ、蕎麦湯で割って・・・・
汁が濃いので蕎麦湯がたくさん必要
しかし蕎麦湯の量はこれだけしかありません(おかわりすれば良いのでしょうが、それだと飲み過ぎです。帰り道でPIN回数が増えてしまうので却下)
濃いめの割り方で飲みましたが、それでも汁が余りました
この濃さでこの量は多すぎです
最後までしっくり来ない感じで食べ終えて、もやもや感が残りました。食べ終えても難しい顔のまま・・・
道楽庵
0287-35-3770
栃木県那須塩原市下田野531-77