老舗の味に落ち着く 神田まつや [東京の蕎麦]
奥さんの所要のあおりで休暇を取った平日、木曜日。
用事は三時から、昼間はフリーでしたので東京駅を見に行ってきました。
でも東京駅はついで、本当の目的は美術館
タイムテーブルを組み立てると東京駅>>昼ごはん>>美術館>>帰着3時
ちょっと忙しないかも
出かけに昼ごはんの場所を検討します
東京駅まで行くのなら神田の蕎麦が良さそう
老舗の神田まつやが一番候補
さらに調べると気になる蕎麦屋さんが・・・・凄く隠れ家っぽい雰囲気の蕎麦屋さん
気になります。名前は眠庵
どちらにするか・・・・・・
悩んだ末に来たのは神田まつや
老舗の技を味わいたかったから
老舗の雰囲気たっぷりの店構え
でも白暖簾が二つ、どっちが入口なんだろう
シンメトリックなデザインは和の建物のデザインとしては珍しい
やはり白暖簾はいいですねー
右側が出入り口になっている様子
左側は開閉の形跡はありませんでした。
店内もいい感じ
振り子のある柱時計がいい感じ^^
昭和だなぁ・・・・
出されるのは水
これには一寸がっかり
老舗ならば蕎麦茶であって欲しかった
品書きを確認します
もりが600円、ここもまた微妙な価格帯
玉石混合の価格帯ですが、老舗と言われる程長い歴史があるのです。
玉の方でしょうね。
頼んだのはもりを大盛りで。
600円+150円です。
蕎麦の到着
蕎麦は二八でスクエアな断面を持つ細打ちの蕎麦
細打ちとは言っても極細ではなく、ある程度の太さはキープ
喉越しと噛み応えのバランスを考えた太さなのでしょう。
さっそく啜ります
まず蕎麦のみで。
二八、江戸蕎麦。艶やかで綺麗な表面、粗さはありません。
軽く啜っただけで唇を滑らかに走ってゆきます。
良い喉越し
噛み切った時、瞬間プツンとした感触がありますが、蕎麦の反り返る感じはありません。
自然に切れる感じ。
奥歯で潰したときもだらしなく潰れません。
ちゃんと弾力を感じますが、強い反力は無いのです。
潰されるまま、軽い反力を感じさせつつ加えた力に比例して潰れてゆく。
啜った時、香りはそれ程強く無いですが、でもしっかり感じる事ができるのです。
のど越し良く、香りは強くも弱くもなく、しっかりしながらも強すぎない噛み応えの蕎麦
過不足ない味わいは美味しいけれど過ぎない美味しさ。それは食べていて疲れません。
落ち着きます。
老舗と言われるほど長く続いている店には理由があるのですね。
汁の味を確認します
やはり江戸の蕎麦
一口含んだ瞬間、その濃さに驚きます。
そのまま汁だけでは飲めません。三口が限界
濃さに驚いた舌先が落ち着くのを待って味わいます
・・・・
なんでしょうねぇ、旨みを感じますが甘さ、酸味、塩気、香り・・・どれかが威張っている感じはありません。
いいバランスです。
そのバランスのまま凝縮された濃さ
濃く、旨みも濃いのです。
蕎麦に汁を漬け啜ります
蕎麦を汁にどっぷり浸けると辛過ぎて味がわからなくなります。
蕎麦にほんの少し汁を浸けて啜るのが丁度いい
それは蕎麦の四分の一以下で
その状態で啜ると口の中で濃い汁が蕎麦に染みていくのが解ります
そして噛んだ途端広がる蕎麦の甘みと香り
それに汁の旨みが重なり合って・・・
これが江戸老舗の味なんだなぁ
薬味は葱だけという潔よさ
山葵は別料金で50円
今回は頼んでいません
蕎麦の量は少なめに思います(自分の基準は信州の蕎麦なので・・・)
大盛りですが、それほど多くはありません
食べ終えた後、まだ大盛り三枚はいけそうな気が
無論、美味しく感じたからそう思う訳ですが
蕎麦湯
使い込んだ器に老舗らしさを感じます
蕎麦湯をプラの容器で持ってくる店もありますが
あれはいけません。
それだけで美味しかったという記憶が飛んでしまいます。
塗りが多少禿げていても木製がいいな^^
そしてそれに入るのは無理にドロドロさせていない、昔流儀の蕎麦湯がいい
江戸老舗の蕎麦、粋に手繰れたかな^^
神田まつや (かんだまつや)
03-3251-1556
東京都千代田区神田須田町1-13
月~金 11:00~20:00
土・祝 11:00~19:00
定休日 日曜日
食べ終え、美術館に向かおうと地下鉄の駅に向かいながらふと思いました
隠れ家的蕎麦屋の眠庵は何処だろう
場所だけ確認しておこう
住所を頼りに探しましたが見つかりません
何週も界隈を彷徨い、半分意地になって探します
此処だと思うけれど、どう見たって・・・んっ?あれは何だ?
何だとぉ~、此処なのかぁ
すごい隠れ家だ
しかも昼に営業しているのは火曜日、木曜日、土曜日のみ
これは・・・・
瞬間的に腹に問い合わせ
間髪入れず返ってきた返事は”別腹セット完了”^^
美術館は・・・・まぁ、いいか
9月には横浜で同じ展示があるそうなので今日に拘る必要もありません。
蕎麦のハシゴ確定です
つづく・・・・