野趣味あふれる十割そば 小布施の蕎麦 富蔵家 [信州の蕎麦]
温泉ライダーは草津の湯を楽しみ志賀高原を満喫。お腹をすかせたまま小布施の街に・・・・・
気が付いたら二時、ランチタイムが終了し暖簾をしまう店もちらほら。
折角の信州ですから夏とはいえ蕎麦が食べたいです。
かといって気ままなソロツー、事前計画は立ててありませんのでネットやガイドブックでの前調査はありません。
行き当たりばったりで蕎麦屋を探します。
小布施の市街地で最初に発見した蕎麦屋は暖簾を仕舞っていました。
これは危ない・・・・あいている店はまだあるのか?と心配しながらキョロキョロ
ありました、暖簾発見!
十割そばの幟に誘われました。^^
店内は広いです。
場所柄、観光客も多い感じですね。
品書きを確認します。
品書きのトップは田舎十割そば。
イチオシなのかな。
田舎と名乗るだけあって写真に写る色はかなりのもの
蕎麦殻も一緒に挽きこんだ蕎麦で色は黒々、正直ちょっと苦手の蕎麦。
殻が多いと食感に違和感を感じます。
特に噛み切る時が気持ち悪いのです。
しかし、田舎じゃない十割蕎麦の設定はありません。
それにイチオシのような感じですから頼んでみます。
勿論大盛りで。
更科もあります。
他にもいろいろ
二八もありました。
喉越しの良い二八を胡桃タレで食べるのも美味しそうです。
お茶はアツアツのそば茶
熱くて飲めません><
この季節は冷たいそば茶だと嬉しいですが、体のためには熱いほうがいいのでしょうね。
蕎蕎麦が到着、蕎麦が山になっています。
・・・・・・・
確かに大盛りを頼んだけど・・・(汗)
でも、それ以上に息をのんだのは黒光りしている蕎麦。
かなりの迫力で、軟弱な輩を拒絶するような雰囲気。
ここまで野趣溢れた蕎麦は久々。
では最初は蕎麦だけで。
黒々した蕎麦をしげしげと眺めたあと手繰ります。
啜った瞬間から蕎麦の香りがしっかり立って、蕎麦と共に香りが口の中に飛び込んできます。
噛み切ると、コシはしっかりしていて噛み切り前に歯に伝わってくる弾力感はしっかりしています。
ですが、噛み切る最後の瞬間、その瞬間の歯切れは凄く違和感が。
殻の含有量が多い蕎麦は噛み切る最後に殻の食感が表れます。
この殻は噛み切れませんから、どうしても中途半端な感じになってしまい、顎が気持ちよくありません。
蕎麦殻の量を多くすると繋がりにくく、細く打つと切れてしまうと聞きます。
しかしながら、この蕎麦は細くても長く、太さは揃って断面もスクエア、そしてエッジもしっかりしています。
見事な蕎麦ですね。
この打ち方で殻の入っていない十割そばを打ってほしいです。
それに、二八も気になります。
汁を一口、口に含みます。
汁は甘めで輪郭はぼやけた感じ。
ダシの香りは高く、旨味はたっぷりで厚みを感じます。
更科だと甘さが過ぎるが野趣あふれる蕎麦にはあう感じ
いや、それでも負けている
汁にどっぷり浸けないとバランスがとれませんから。
汁の中に蕎麦をどっぷり浸け、啜ります。
甘い汁にどっぷり浸けても蕎麦は力強く主張してきます。
唇を通る蕎麦は田舎独特の堅さを感じさせ、唇表面に大き目の抵抗を感じさせながら滑ります。
でも細いので勢いで唇を通過、口の中に
その瞬間蕎麦の香りとダシの香りが広がって良い気分。
咀嚼すると、歯切れの悪い感触を残しながら蕎麦は潰れ、蕎麦の甘みは汁の旨味と一体となって溢れます。
しかし蕎麦が強いです。
強すぎて舌が嫌がり始めました。
蕎麦殻の灰汁(?)がきつくて悲鳴を上げた味覚に山葵は気持ちいい。
飽和していた味覚がリセットされてゆくのが解ります。
リセットした直後にまた強い蕎麦・・・・・・
今日の蕎麦はかなり手強いです。
山葵で中和させないと辛い蕎麦・・・・かなりの強さ、旨い不味いは別にして。
蕎麦に山葵が添えられている理由が今ようやく理解できました。
蕎麦の香りを邪魔しないためには山葵より大根や蕪のほうが理想的。
なのに山葵・・・・不思議でした。
蕎麦殻の灰汁に対抗できる薬味は山葵なのです。
食べても食べても高さが低くならないなぁ・・・と思い、山を崩したら・・・
まだこんなにも。(汗)
この大盛、結構な量です。
普通の蕎麦なら楽勝ですが、ここまで強い蕎麦で山盛りは辛い><
蕎麦の大盛りでここまで満腹になるとは(驚)
かなりしっかり咀嚼しないと喉を通らないのも理由なのでしょうね。
蕎麦湯は濃いめ、香りも良い感じ
甘めの汁は蕎麦湯で割るとホント美味しい^^
これぞ蕎麦と主張する蕎麦、なるほど食べている最中、思いっきり主張されました^^;
でも、何時も食べたい蕎麦じゃないな
性格の強い奴と何時も一緒だと疲れる(ウチの奥さんのよう・・・・)から何時も傍にいてほしくない蕎麦です。
富蔵屋
026-242-6052
長野県上高井郡小布施町上町958
11:00~15:00