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シンガポール滞在記16 よそよそしい風と寂しさと [海外出張記(Singapore)]

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ベイエリアの夜景
前回訪問時には風が心地よく語りかけてくれました。

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ここに流れていた現地楽器の音色。
その音が体に染みてきて、耳で聞くとは違う体で聴く感じで震えるような感覚がありました。
この日もその風と音に会いたくてここに来ましたが。

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風がよそよそしいです。
なにも語りかけてくれません。

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聞こえる現地楽器の音色もまるで油紙の上の水滴。
肌から弾いて、外に逃げてしまうような感覚。

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ふと感じる寂しさ。
知らない場所に一人佇むような孤独感を覚えました。。

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どうした・・・・?
まるで初対面のようなよそよそしさ。
ヤシの木も、木立をそよぐ風も、肌に張り付くような湿気も、黙したままです。
落胆した気持ちでHOTELに戻ります。

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音がまったく染みてきません。
前回聴いたあの音は一体何だったのでしょう。

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温度、湿度、自分の体調・・・・
いろいろな条件で聴こえ方もちがうのでしょうね。

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あの日聴いた音と同じ音は二度と聴けない。
あの瞬間の音に二度は無いのです。
これも一期一会。

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帰り路、あまりに空腹で途中にあるショッピングモールの1Fのフードコートに。
やはりカレー屋さんです。
マレーシアカレーのようでした。

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スープカレーです。
チキンカレーS$4.00(288円)でした。

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カレーをすくって口の中に。
ココナッツミルクの甘い香りとスパイスの痺れるような香り。
ココナッツミルクの甘さでカレーが円やかになって食べやすいですね。

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カレーを食べたあと、冷たいデザートが食べたくなりました。
屋台のアイス屋さん(サイドカーのアイス屋さんです)でアイスを買いました。
食パンかビスケット(ウエハース)にアイスを挟んでくれます。

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自分はマンゴーアイスをウエハースに挟んでもらいました。
S$1.50(108円)
味は・・・まぁこんなもんでしょ。
コクが無いと贅沢を言ってはいけません。
ハーゲンダッツとは違います。
そりゃそうです、値段も違いますから。

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運河沿いに並ぶテーブルの上で輝く蝋燭が綺麗で思わずレンズを向けて・・・

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食事をしている人も多いですが、暗い所で食事をするのはどうなんでしょう。

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素敵な女性と一緒に食事するなら、これくらいの暗さの方がいいのかな。

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そういえば、女性と二人で食事なんて・・・娘以外では無いなぁ(笑)
あっ、年末に奥さんとしたか。

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蝋燭の炎は柔らかな光が素敵です。
この輝きを見るたびに頭に浮かぶのはジョルジュ・ド・ラ・トゥールの大工の聖ヨセフ。
蝋燭に手をかざし、透けた光の美しさが頭を離れません。

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火曜日、朝ご飯はフルーツとヨーグルトがメイン。
メニューに飽きてしまいましたのでフルーツでお腹を膨らませます。

 

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この日の昼御飯は、オフィス近所のスーパーの2Fにあるフードコート。
向かったコーナーはやはりカレーです。

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インド料理は不思議です。
韓料理のような甘味の混ざった辛さは苦手で食べられないのですが、インデァ料理だと好物と化するのです。
何が違うのでしょう。
おそらく爽やかさが違うから。
重ったるく口の中にまとわりつくような韓料理の味はどうしても馴染めません。
しかし爽やかに薫るスパイスとスパイスの辛さは軽やかで好物。
ようは自分は唐辛子が苦手なのでしょうね。

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付け合わせで選んだ野菜は紫色の不思議な野菜と緑の野菜。
緑はゴーヤでかなりの苦さ。
自分はゴーヤが苦手ですが、不思議とカレースパイスと混ざると食べられるのです。
紫は・・・・何でしょう。よくわかりませんでした。
でもスパイスが効いて美味しかったです。

 

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カレーは見た目で豆のカレーかと思い注文しましたが、これは大豆蛋白のカレーでした。
ベジタリアン向けのカレーだったようです。
それに茹で卵のカレー煮を添えました。
卵の黄身がスパイスを円やかにしてくれるので茹で卵は大好きです。
大豆蛋白のカレーはスパイスの香りを良く感じますね。
肉の脂が入ったカレーより、脂の無いカレー(植物油が入っていても)のほうがスパイスがよく香る気がします。

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夕刻、散歩に出かけましたが・・・・
空を見ると黒い雲が広がっています。

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大好きな花にレンズを向けますが、向けるそばからレンズが曇ってきます。
なんという湿気でしょう。
こんな湿気は日本ではみられません。

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スコールが来そうですから散歩は諦め、部屋に戻った途端に激しい雷雨。
この国、大気の不安定さは半端ではないですね。

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水曜日の朝、フルーツとヨーグルトがメイン。
ヤシのあんまんが美味しかったです。
昼ご飯は前回訪問時に感激したエイのステーキ。
ようやくリピできました。

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仕事も片付きましたので最後の夜となります。
何処に行こうかと迷いましたが夕刻から出かけられる場所は限られます。

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リトルインデァとかチャイナタウンに行きたかったのですが、最後にどうしても魔界の入り口を探したくてベイエリアに。
風ともう一度仲良くなりたくて。

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ベイエリアに行くにはまだ明るすぎるようです。
途中、セントラルあたりで時間を潰しました。

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観光船が立てる波、その波紋が夕日に輝いて綺麗です。

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船のコースはまちまち。
ですから立てる波紋もそれぞれ違って見ていて飽きません。

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夕日に向かう観光船が描いた模様に魅せられてずっと眺めていました。
雲の加減による陽の光と角度、船が通る度に表情を変えてゆく波紋の輝き。
こうして長閑に水面を見つめているのも良いものです。

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運河沿いをベイエリアに向かいます。
お気に入りの橋で水面に写る日の入りを楽しみます。

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今回は前回と同じ時間に拘るのではなく、空の明るさであわせてみました。
夕日を眺めながら夕日が落ちるのを待ちます。
橋の真ん中で川風を受けながら佇んでいると風が心地よく感じ、空気の粒もしっとり肌に馴染みかけています。

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そう、月曜日は来たばかりで体に風と話す準備ができていなかったのでしょう。
そういえば、前回訪問した時も最初の一週間は肌が拒絶しているような感覚がありました。
二週目以降、風が話しかけてくれるようになったのです。

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まだ空気に馴染んでもいない状態で帰国とは残念ですが仕方ありません。

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前回息を飲んだ魔界の入り口を探しましたが・・・・
今回、やはりゾクッとした感覚が来ません。
あの日、きっと何かと対話ができていたのでしょうね。
今回は対話ができるほど現地の空気が体に染みていないようです。

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夕闇の道を戻ります。

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夕闇の運河は幸せそうなカップルでいっぱいです。

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自分も運河沿いに腰をおろして静かに運河を見つめました。
行き交うクルーズ船が作り出す波紋、波紋にネオンの光がじゃれついて気ままに輝きます。

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その幾色にも輝く波紋を眺めていたら・・・
どうした、何を考えている。そんなにも体に力を入れてどうする。
この緩い風がいいだろ?

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風が語りかけてきました。
知らず知らずのうちに力んで生きているようです。
まずは力を抜け、風が言います。


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湿気を含んだ暖かな風に力が抜け、有るような無いような不思議な気分。
自分が透明になってゆくような・・・

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運河を見つめながらワインを飲みたくなりました。
Jazzが流れ、一人でまったり飲める屋台のバーがありましたが、残念ながら運河沿いの席は埋まっています。
う~ん、残念。
他の店ものぞいてみましたが、音楽がうるさく落ち着ける感じではなかったのでパス。

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凄く良い匂いが漂ってきます。

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この店の前を歩くのは危険行為。かなりお腹が減ります。

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今回、超広角を持ってきましたので前回とは違った構図を楽しめました。

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その超広角でようやく宿泊しているHOTELの全景が撮れました。

 

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朝6時、外はまだ真っ暗です。
朝ご飯のフルーツとヨーグルトを一気に食べ、ホテルをチェックアウトして空港へ。

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NRTに向けて出発!
結構混んでいました。

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往きにも見たANAオリジナルビデオプログラムのフェルメール特集。
復路でも楽しみます。これのおかげで窮屈なエコノミー席の苦痛な空の旅が少しは楽になりました。

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機内食はチキン料理とワイン。

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チキンのローストとスモークサーモン。
ヒヨコ豆を添えて。

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チキンのペンネ
人参とブロッコリー
フルーツはスイカとパインとパパイヤ。

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夕刻、NRTに到着。
今回はシンガポールの風とゆっくり話す事ができませんでした。
まぁ、次の機会もあるでしょう。
その時、また話せるといいな。


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