溶けるような柔らかさ 優しい汁で食す十割蕎麦 須坂の蕎麦 あがり家 [信州の蕎麦]
今回の出張は信州。昨日からの仕事を午前中で片付け、あとは帰るだけ。
折角の信州ですから昼ご飯は蕎麦にしたいですね。
今回は須坂で蕎麦を楽しみます。が、なかなかターゲットの店が見つからずに市街地をウロウロ・・・
市街地を三周回ったとき、電柱に看板を見つけました。
”そば処 あがれ家”
軽トラしか入ってゆけないような路地なので入るのをあきらめます。
が、念のため周辺を一回りすると通り沿いにこの店の駐車場を見つけましたのでそこに停めます。
歩いて路地に入ってゆくと・・・
蕎麦の暖簾が
ここですね。
店の前は車が停められるようですが、道幅を考えると軽専用と考えた方が良さそうです。
営業時間に間に合いました。
囲炉裏x1(12人)と座卓(6人)x2 (4人)x1のレイアウト。
厨房側
入り口側
品書きを確認しましょう。
信州産の粗挽きの十割蕎麦を信州の水で打った蕎麦とのこと。
期待できそう。
頼むのは10割。大盛りでオーダーしました。
その他の品々は・・・
そばぜんざいも良いですね。抹茶付きだそう。
蕎麦屋で抹茶飲む気はしませんので止めておきます。
蔵そば1500円も魅力的。
出されたのは・・・意外な事に水。
水を出す蕎麦屋とは・・・外したか???心配になります。
店から漂う雰囲気は当たりのようだが、蕎麦茶ではなく水。
緑茶より違和感が無いとはいえ、蕎麦に拘るのなら蕎麦茶にするべきでは・・・
当たりなのか外れなにか・・・
運ばれてきた蕎麦、まずは目で味わいます。
細打ちで艶やかな表面。粗挽きと謳っていますがキメは細かく綺麗です。
星はなく、上品な蕎麦。断面もスクエアに近く好みの外観。
蕎麦のみで啜ると・・・
啜った瞬間から蕎麦の香りが口一杯に広がり、香り高い十割蕎麦に思わず頬が緩みます。
喉ごしは十割にしては良い感じで啜った時に違和感無く唇を滑ってゆきます。
噛めば噛む程甘味が溢れ、蕎麦を食べているのが嬉しくなるような蕎麦。
ただ、噛み切る時の弾力は強いほうではありません。
汁を確かめましょう。
口に含むと・・・なんとまろやかな汁。
昆布ダシが若干前にでている感じで、優しさを感じます。
最初甘味が前に出ているかと思いましたが甘さは残りません。
甘さではなく、円やかな後味が甘味と思わせたようです。
ダシの香りは香りますが香りません。
鼻に香らないのです。その香りは舌の上に広がってゆきます。
口に含んだ時、まるで舌の上で溶けてゆくような感じの汁なのです。
辛さや出過ぎた酸味は無く、角のまったくない汁。柔らかな乳白色を連想させるような汁と言えば良いのでしょうか。
重くなく軽すぎず、そのままで飲み続けられる濃さですが、コクはしっかりしていて頼りない味ではありません。
蕎麦を汁に浸けて啜ります。
ダシの香りは舌の上に広がり、同時に蕎麦の香りが鼻腔を刺激します。
一度に二つの香りを感じられるのです。
汁の旨味と絡んで蕎麦の甘味がいっそう引き出されています。
薬味は山葵と葱
山葵葱ともに特筆はなく、至って普通でした。
この柔らかな汁に十割蕎麦を浸け、その割合を確かめましたが、どっぷり全部浸けたときが一番香り甘味が強くでました。
そのまま食べても満足ですが汁を浸けても美味しいです。
付け合わせは信州らしく野沢菜。
蕎麦湯は濃いめの香り高い湯でした。
身体が温まります。
大盛りは300円増しでした。
長野県須坂市中町227
026-246-7050
11:00〜14:00 & 18:00〜22:00
定休日 水曜日