そうだ鎌倉、行こう 彼岸花リベンジ 明月院から東慶寺へ

二週間前、まだ暑さの残こる九月中頃に訪れた鎌倉の秋は浅く、彼岸花を楽しむ事ができませんでした。

台風が夏の欠片を吹き払い、秋色の空が広がった先週末の三連休、ここを訪れたmozさんから満開になっていると教えていただきました。

(しっとりと日常が綴られるmozさんのブログは→こちら）

しかしその週は既に予定が、翌週末まであおずけです。

花の命はそう長くはありません。この一週間の待ち遠しい事。

週後半で実家からの緊急連絡もあり、ドタバタとして一時は諦めた鎌倉の彼岸花ですが、母親も大事なく無事でしたので今週末は鎌倉の彼岸花を楽しませてもらいます。

土曜日の朝は奥さんもお休み。早く出かけたいので朝ご飯を用意して皆を起こします。

鎌倉に行くので、早く片付けたいから早く食べるように言うと上の娘が一緒に行きたいと。

古都の雰囲気が好きだといいます。

えっ？何時も来ないじゃん？だから聞かなかったのだけど・・・・

と問うと、いつも一人でさっさと居なくなっちゃうから。

だそう、そういえば小学校の時は良く一緒に行っていましたが、中学生になって一緒に歩かなくなった頃から休日の予定は別々になっていました。

東横線から横須賀線に乗り換えて北鎌倉まで。ススキが良い感じです。

まずは明月院。何時ものコースです。

何時もは9時には到着するのですが、今日は十時到着です。

自分は何時も通り八時過ぎには出られる状態だったのですが、彼女は・・・・

服を選んで・・・・

下の娘を巻き込んでコーディネートの吟味・・・・なかなか出かけられませんでした。

でも、出かけるのが遅れた事で良かったことも。

明月院の丸窓、まずは最初に見に行くのですが、行ったすぐは丸窓の真ん中に縦の線があるのです。

見るとガラス戸の枠。聞くと風が強く開けられなかったそう。

でも尋ねた時は風も収まっていてガラス戸を開けてもらえました。

縦線の無い、綺麗な丸窓を撮る事ができました。

折角ですから丸窓の奥の世界に上の娘を案内します。

縁側に座します。

風の音と木の葉の囁き、そして鳥の鳴く音。

静かな時間が流れます。

風景と一体となり、自分の姿形も無くなって、ただ意識のみがそこに在るかのような感覚を覚えます。

ちょっと不思議な音が聞こえました。

そのまま聞いていると段々鳥の声に。

どうやら鳴くのが下手なようです。一生懸命練習しているかのように何時までも鳴き続けていました。

何時も遠くを見つめている青のお地蔵さん、彼岸花がいい雰囲気です。

何時も身近に咲く花に語りかけている赤のお地蔵さん。口元が優しげです。

ずっと、ここで静かに座していたいのですが、今日は彼岸花を見にきたのです。

気持ちを現実に戻しましょう。

山門に向かって降りてゆきます。何時の間にか影は大きくなっています。

昔、手を引いた影のその頭は自分の半分以下の高さでした。

降りながら彼岸花を楽しみましょう。

先々週と違って彼岸花は大勢で出迎えてくれました。

見れば見る程不思議な姿。

撮りながら思い出し笑い。

下の娘が言った一言を思い出しました。

絵を描くとき大変な花だった・・・と。

綺麗さに心奪われて画題にしたものの、その花の複雑さに大変だったようです。

兎に寄っていかないかと誘われました。

ここは月笑軒、折角ですから寄ってゆきましょう。

ここの屋根の雰囲気は大好きです。

何にする？

今日の品書きには花の名前がいっぱい。

先々週は何も在りませんでした。

金木犀、秋明菊、山茶花、貴船花、竜胆、小菊、尾花・・・・

一気に秋が来たようですね。

外が心地いい季節ですから外で飲みましょう。

菓子は虎やの羊羹。

しっかりとした甘さとコクのある正当派羊羹です。

お茶を楽しみながら、ふと思います。

丸窓の奥で抹茶が楽しめたら最高なのに・・・

茶の余韻と秋の穏やかで寂しげな風を楽しんでいたら急に蝉が鳴き出しました。

ミンミンゼミです。まだ頑張っている夏が居ました。

でも・・・そのリズムは妙にゆっくりです。

ミンミンゼミが奏でるバラード、ロックばかり演奏していたのに急にバラードが一曲。

Rolling Stonesを聴いていて、いきなりAngieが流れてきたような感覚。

これは・・・染みます。

さぁ、次は東慶寺に行きましょう。

さぁ、ここの彼岸花はどんな感じでしょう。

秋が深まると良い感じになるのですが、まだ浅いですね。

でも彼岸花は先々週と違い満開です。

白い彼岸花の美しさに溜息。

白い彼岸花は赤い彼岸花とは全く違う印象です。綺麗ですが妖しさと艶がありません。

ですから惹き付けられるのは赤い彼岸花。

この燃えるような赤・・・

フェラーリ、アルファ、・・・赤には人を惹き付ける魅力があるのでしょうか。

子供の頃、この花を持ち帰ると火事になるとか、狐花とか、毒を持っているとか聞いていたので、あまり良いイメージを持っていませんでした。

咲いている場所も畦道はともかく、墓地にも多く咲いていたので、子供の時は一寸恐い花といったイメージを持っていました。

でも、天上の花でめでたい意味もあるようですね。

東慶寺の一画に咲くコスモス

不思議な花です。

外来種なのに、ずっと昔からそこに咲いていたかのように溶け込んでいます。

自己主張が少ないからでしょうか。

それとも・・・どんな風景にも合わせてくれる懐の深さかな。

東慶寺の満開の彼岸花に別れを告げて、次は円覚寺に。

ここにはお目当ての彼岸花があるのです。

それがこれ、黄色の彼岸花。

実際には別種で、鍾馗水仙というそうです。

そばに近寄れる位置に無く、アングルも限られるので上手く撮れません。

また、咲く時期も赤や白に比べて早いようで枯れかけたのが多かったです。

（東横線、菊名駅の妙蓮寺側の西側土手に群生していますが、さすがに線路に侵入するわけにはいきません。）

朝は雲って雨の心配もしましたが、晴れてきました。

ただ・・・晴れ過ぎて白い花弁はトビトビに・・・

逆光気味は花が輝いて綺麗です

上から撮る彼岸花も面白いですね。知恵の輪みたいです。

赤い彼岸花に黒い蝶、赤に黒は似合いますね。

さぁ、このあとは鶴岡八幡宮から瑞泉寺に抜けてゆきましょう。

つづく・・・

コメント 36

・・・ため息の出るような美しさの古都の風景と花たちですね・・・
恩師の墓参りに鎌倉に行かねばならないのに
サボっているワタシを叱るような彼岸花の色です（＾ｗ＾）
by rtfk (2011-10-02 17:17) 

中学生で古都の雰囲気がお好きとは、頼もしいですね（*^_^*）
by hatsune (2011-10-02 17:55) 

彼岸花　綺麗ですね
上の娘さんとのお出かけ！いいですね
いつもと違う感じで、さる１号さんも　より楽しめたのではないでしょうか。

by ぷらすけ (2011-10-02 17:56) 

お嬢様との散策良いですね(^^)/。
by きんた (2011-10-02 19:24) 

彼岸花・・・キレイですね～。　写真の腕がいいからかな?

上のお嬢さん、ちょっと前とは感じが変わってきているのでは？
おとうさんの大きさとかを感じ直して着ている様な気がします。
今回もいいデートになったのしょうね。
続きを待ってます。
by 半世紀少年 (2011-10-02 19:31) 

「丸窓からの四季」シリーズが出来そうですね。
コスモスの件を読んで、全く関係なですがYouTubeで山口百恵の秋桜を聞いてしまいました。
by oasis (2011-10-02 19:36) 

近所のお家に咲いている彼岸花、
オーナーさんが写真に撮られている光景を見ました。
美しいものは、皆、撮りたくなるんですかね？（笑）
by MK (2011-10-02 19:46) 

こんばんは
鎌倉いいですねぇ
彼岸花もおしゃれですよねぇ
僕のところの道端の彼岸花とは違いますね
12枚目のお地蔵様が素敵ですね
窓のウサギ。。。惹かれますね

そうそう、最近の京浜東北線ってかっこいいんですね

by はくちゃん (2011-10-02 20:01) 

お？　なんだかヨーロピアンな電車！

うちの庭にも彼岸花が咲きました(^0^)
by よっすぃ〜と (2011-10-02 20:25) 

相棒の影が大きくなっていましたか。

泣きそうです。
by pn (2011-10-02 20:29) 

風流・・・いいな～（＾0＾）/
by ローキン (2011-10-02 20:32) 

私も東慶寺に彼岸花を見に行ってきました。
同じ場所の彼岸花を撮っても、
さる１号さんのはしっとりとした雰囲気がありますね～。
次の記事も楽しみにしています♪
by 文鳥クロ (2011-10-02 20:38) 

画像がシャープで、しかも情緒があってしっとり。
アタシが目指している写真そのものです。いいなぁ～いいなぁ～（笑）
娘さんと一緒ってのがまたいい雰囲気ですね。これが息子相手だと
色気がね～と言うか、品に欠けるというか、遊びに走ってしまって
情緒のかけらもあったもんじゃ～ありません（爆）どのお写真もnice!です。
by miya_gon (2011-10-02 21:41) 

列車で行く鎌倉もイイですね！
白い彼岸花、話には聞いてましたが初めて見ました
別種とは言え、黄色の彼岸花もあるとは...
ご自宅が鎌倉の近くでウラヤマシイです(^ω^)
by ブリザド (2011-10-02 22:35) 

鎌倉いいですね。
風情があり癒されます。
by kei (2011-10-02 23:28) 

綺麗な写真ですね♪　

私はどうも綺麗に撮る技術がないので、デジイチは息子の運動会以外は使わず眠ってる状態ですww
by harukichi (2011-10-03 00:06) 

今回は、ご長女さんもご一緒に出かけられて良かったですね。
虎やの羊羹とお抹茶が美味しそうです。
黄色い彼岸花、よく行くお寺の庭園で昨年見つけたので
昨日探してきたのですが、残念ながら咲いていませんでした。
by hirochiki (2011-10-03 05:30) 

鎌倉、彼岸花、コスモス　そしてお嬢様と・・　　最高ですね　(^-^)。
by himanaoyaji (2011-10-03 05:51) 

彼岸花とコスモスが満開になりましたね～
素敵です。
by たくや (2011-10-03 08:54) 

久々に長女さんとデートも楽しかったでしょうね＾＾
とっても癒されるお写真ありがとうございます。
by hrd (2011-10-03 09:22) 

いつも綺麗に撮れていますね。(^-^)
学ばなければなりません。
先日、RAW？で撮影していたら
直ぐにデータ不足になってしまいました。涙
by yams (2011-10-03 15:17) 

去りゆく夏とお嬢さんの成長。
似たような心情を感じました。＾＾
それにいつの間にか訪れた秋の様子。
写真と相まって、心に染みる記事でした。
続きも楽しみです☆
by にったん (2011-10-03 18:16) 

素敵な景色ですね。
丸窓、一回行ってみたくなりました。
by mau (2011-10-03 19:36) 

明月院いいですねぇ
この時期の北鎌倉行ってみたいです。
東慶寺でこんなに彼岸花が咲いてるとは・・
しかも白いのもあるのですね。
あぁ・・もう少し近ければ・・・
続きも楽しみです。
by ＦＯＵＲ−ＳＴＲＡＩＧＨＴ (2011-10-03 19:59) 

一日にしてたくさんのお花きれいですね。
by さも (2011-10-03 21:31) 

鎌倉もだんだん秋が深まってきていますね。
白い彼岸花、清冽なイメージで、とても綺麗です。
同じ形なのに、
妖しさのある赤い彼岸花とは違う花に見えてしまいます。
“白鳥の湖”の白鳥と黒鳥みたいだなぁと思いながら拝見してました。
by もぐ (2011-10-03 22:12) 

明月院の丸窓いい雰囲気ですね。。(^-^)
黄色い彼岸花もキレイです。。

by キャラハン (2011-10-04 08:22) 

私も子供の頃彼岸花を見ると怖かったです。
なにか霊界に咲く花のように思っていました。
でも私もいつのまにか情熱のレッドに惹かれるようになりました。＾＾
by rappi (2011-10-04 12:29) 

うっとりと最後まで見てしまいました。
さる1号さんのまるで映画を見ているように
画面とナレーションを聞いているようでした。
やっぱり鎌倉へ行きたい!
彼岸花を改めて美しいと思いました。
それにしても明月院はいい雰囲気ですね。
どの季節でも…良いと思います
萩の花と彼岸花も素敵でした。
by yoko-minato (2011-10-04 17:01) 

皆様、NICE有り難うございます。
by さる１号 (2011-10-05 20:38) 

rtfkさん、コメント有り難うございます。
やはり古都の風情って良いですよね。

hatsuneさん、コメント有り難うございます。
何気に渋い娘なのです。

ぶらすけさん、コメント有り難うございます。
このところ上の娘と歩いていませんでしたから新鮮でした。

きんたさん、コメント有り難うございます。
結構嬉しいものです。

半世紀少年さん、コメント有り難うございます。
一時期より拒絶されなくなりました。ちょっと前は一緒に歩かないと言っていましたが・・・単に鎌倉が魅力的だったから？

oasisさん、コメント有り難うございます。
ばれましたか、丸窓の四季で編集しようと思っていました。

MKさん、コメント有り難うございます。
やはり彼岸花の妖艶さに皆惹かれるのですね。

はくちゃんさん、コメント有り難うございます。
田の畔道に咲く彼岸花も良い雰囲気ですよね。

よっすぃ～とさん、コメント有り難うございます。
えっ、この電車ですか？見慣れ過ぎて価値が判りませんでした（笑）

ｐｎさん、コメント有り難うございます。
影の大きさを見ると感じるものがあります。
子供の成長って早いですね

ローキンさん、コメント有り難うございます。
風流もたまには良いものです。

文鳥クロさん、コメント有り難うございます。
東慶寺は花が多くて良いですね。

miya_gonさん、コメント有り難うございます。
娘相手だと・・・・つまらないことも。
時々息子も欲しかったって想う事もあります。
遊びに走ってくれないから・・・・

ブリザドさん、コメント有り難うございます。
鎌倉が比較的近いロケーション。これは良かったと本当に想います。
散歩がてらに行けるのですから。

keiさん、コメント有り難うございます。
古都って落ちつけて良いですよね。

harukichiさん、コメント有り難うございます。
自分も二年前まではそうでした。子供たちが成長して写真を撮れなくなったので風景に走っています（笑）

hirochikiさん、コメント有り難うございます。
黄色の彼岸花、珍しいですよね。自分もこの二か所以外で見た事はありません。

himanaoyajiさん、コメント有り難うございます。
良い休日を過ごせました。

たくやさん、コメント有り難うございます。
秋は良いですねー

hrdさん、コメント有り難うございます。
hrdさんの作品には到底及びませんが精進しています。
久々の長女との外出、楽しかったです。

yamsさん、コメント有り難うございます。
rawでは容量を食いますからメモリーも大容量にしませんと。
最近自分はrawを使わなくなりました。
子供達を撮っていた時はrawでしたが、blog用なら・・・・

にったんさん、コメント有り難うございます。
子供の成長って、嬉しいのですが寂しさもありますね。
早く離れろと思ったり、寂しさを感じたり・・・・複雑なのは親心なのでしょうね。

mauさん、コメント有り難うございます。
丸窓、素敵ですよ。
朝イチが狙い目です。

FOUR-STRAIGHTさん、コメント有り難うございます。
そちらだと京都に行く感覚になるのでしょうか。
自分は京都に行きたくても遠すぎて諦めています。

さもさん、コメント有り難うございます。
花がいっぱいで楽しめました。

もぐさん、コメント有り難うございます。
白鳥と黒鳥、まさにその通りですね。
気付きませんでした。

キャラハンさん、コメント有り難うございます。
今度鎌倉で撮影会は如何ですか

rappiさん、コメント有り難うございます。
恐い存在だったからこそ惹かれたのでしょうね。
自分も魅了されています。

yoko-minatoさん、コメント有り難うございます。
鎌倉、良いですね。
住んでみたい町の一つです。

by さる１号 (2011-10-05 21:22) 

素晴らしいお写真です。
日本人で良かったと思えてきます。
by たー (2011-10-06 00:31) 

たーさん、コメント有り難うございます。
鎌倉の雰囲気は落ち着きますね。
日本に生まれて良かったです。
by さる１号 (2011-10-06 02:30) 

出掛け支度を待つ父親・・・そのうちにその役目がどこかの男子に
代わるんですねぇ・・・
今のうちに娘さんとの時間を満喫しておいて下さい◎
by くーぺ (2011-10-08 00:32) 

リベンジいかれたんですね。
綺麗に情緒深く北鎌倉の彼岸花たちをとられた写真、どれも素敵です。
娘さんも一緒だったんですね。　^^
by moz (2011-10-09 08:37) 

くーぺさん、コメント有り難うございます。
そーなんですねぇ、何処かの男性がイライラする事になりますね（笑）

mozさん、コメント有り難うございます。
上の娘とリベンジに行ってきました。
落ち着いた雰囲気の鎌倉を満喫しました。
by さる１号 (2011-10-11 12:05)